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【解説】サブドメインはSEOに影響を及ぼすのか?

「 既にサイトを1つ運営しているものの、違う内容のサイトを作りたい…… 」というときに、サブドメインはおすすめの手法です。

しかしサブドメインは別のサイトを作ることを意味するので、「 元々あったSEO評価が落ちてしまうのでは? 」と不安に陥るかもしれません。

そこで今回の記事では、以下について解説していきます。

サブドメインとは何か?

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今回の主役である「 サブドメイン 」をより理解するためにはサブドメイン自体だけでなく、

  • ドメイン
  • ルートドメイン
  • サブディレクトリ

についても知る必要があります。それぞれ順に見ていきましょう。

そもそもドメインとは何か?

ドメインは「 インターネット上における住所 」のようなものです。

世界トップの検索エンジンで有名なGoogleのサイトは「 google.com 」ですが、これもドメインにあたります。

実際のGoogleには数多くのページがありますが、それらは「 google.comという住所の中にある部屋 」ともいえるでしょう。

もしもあなたが新しくウェブサイトを立ち上げる際は、基本的にはドメイン取得が必須となります。

関連記事:SEOとドメインの関係、ドメインの決め方

ルートドメイン・サブドメイン

“ ルート ” は「 根っこ 」という意味なので、ルートドメインは「 根っこのドメイン 」にあたります。

そしてサブドメインは、ルートドメインに何らかの名前を付け加えたものです。

  • https://google.com ( Googleのルートドメイン )
  • https://about.google.com( Googleのサブドメインの例 )

「 google.com 」の前に「 about. 」という文字がくっついていますが、これがサブドメインを表しています。

分かりやすいようにGoogle以外の例も見てみましょう。

  • https://yahoo.co.jp( ヤフーのルートドメイン )
  • https://shopping.yahoo.co.jp( Yahooショッピング:ヤフーのサブドメインが使われている )

なおサブドメインの中身は自由に設定することが可能ですが、ユーザーが内容を推測しやすいような表現にするのが望ましいでしょう。

サブディレクトリ

サブディレクトリもURLから把握できます。

サブドメインは「 ルートドメインの前 」を見ましたが、サブディレクトリでは「 後ろ 」に注目してください。

  • https://about.google( ” Googleについて ” のウェブぺージ )
  • https://about.google/products/( ” Googleについて ” の「 プロダクト 」項目 )
  • https://about.google/commitments/( 同:「 取り組み 」項目 )

ドメインがサイトの「 住所分け 」を担っているのであれば、サブディレクトリは「 部屋分け 」という役割を持っているともいえます。

単一のドメイン内のコンテンツを増やしていく際に活躍するのがサブディレクトリです。

サブドメインとSEOの関連性

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サブドメインとその関連語について押さえたところで、「 そのサブドメインがSEOにどう影響するのか? 」を見ていきましょう。

サイトを運営していると「 この施策はSEO的に問題ないのかどうか…? 」と不安になることもあると思いますが、結論から言ってしまえば、サブドメインが原因でSEO効果を大きく損なうことはありません。

関連記事:【SEO効果】集客アップにつながる検索エンジンから評価されやすいサイトを作るには⁉

Googleが重視しているのはドメインではない

今日の検索エンジンで圧倒的トップはGoogleですが、Googleは「 ドメインによる悪影響はない 」との姿勢を示しています。

そのため、もしSEOでマイナス評価を得ているならドメイン以外に原因があると考えるべきです。

  • サイトコンテンツの価値が低い( ユーザーに価値提供できていない )
  • 検索エンジンに認知されにくいページになっている
  • 他サイトのコピーばかりで作ったコンテンツ

上記3つはあくまでも例ですが、全てに共通しているのは「 コンテンツありき 」という点です。

Googleを前提としたSEOで有利に立ち回るには、サイトコンテンツを磨いていくしかありません。

Googleがウェブサイトに求めている基準を知る上では、「 ウェブマスター向けガイドライン 」というページが参考になります。サイト運営者は必見です。

ガイドラインURL:  検索セントラル

サブドメインの使用をためらう必要はない

サブドメインはSEO的に悪影響があるわけではないので、使った方がいいと判断したのならどんどん使っていくべきです。

となると問題は「 どういうケースでサブドメインを使っていけば良いのか 」でしょう。次の段落からこの点について見ていきます。

サブドメインとサブディレクトリの使い分け

サブドメインとサブディレクトリは「 既存のサイト( ブランド )コンテンツを拡張していく 」という点では共通しています。

しかし双方の性質には大きな違いがあるため、気をつけましょう。

  • サブドメイン
    →ルートドメインとテーマが異なるコンテンツを作る場合に◯
  • サブディレクトリ
    →ルートドメインと同じテーマ( or 似たテーマ )でコンテンツを作る場合に◯

詳しく解説します。

サブドメインを使うべきケース

サブドメインは、元となるドメインから「 分離したサイト 」という位置づけになります。

そのため、元サイトとは違った内容を扱うのが好ましいでしょう。( 同じテーマを扱うなら、既存のドメイン内で展開していけば良い )

冒頭付近でGoogleを例に挙げましたが、Gmailでは「 mail.google.com 」、Googleニュースでは「 news.google.com 」とドメインを分けています。

EC大手のアマゾン( amazon.co.jp )も、音楽配信サービスでは「 music.amazon.co.jp 」と設定しており、やはりサブドメインが使われています。

  • メールサービスとニュースサイト
  • 通販サイトと音楽配信サービス

このようにユーザーの用途が全く異なる場合は、サブドメイン化で別サイトとして扱うのが最適です。

しかし、サブドメインには注意点もあります。

事実上新しいサイトを作ることになるので、サブドメインサイトの内容がスカスカな状態では、SEO評価が弱くなってしまいます。

新サイトを作る以上、コンテンツ量も十分に備えるべきです。元サイトの管理・更新も併せて作業量が一気に増えてしまう点には注意してください。

サブディレクトリを使うべきケース

一方、サブディレクトリの場合は「 ルートドメインから直接繋がるページ 」になるので、元サイトと同じようなテーマでコンテンツ展開するのに向いています。

専門性の高いコンテンツをコツコツ増やしていくのなら、基本的にサブディレクトリにすべきです。

サブドメインよりも簡単にコンテンツ追加が可能ですが、重複コンテンツが生まれやすい点には注意しましょう( 重複コンテンツが多すぎるとSEOペナルティの対象になる恐れがあります )。

記事数だけに囚われるのではなく、場合によっては既存記事のリライトも重要です。

アクセス分析での違い

SEOを意識したサイト運営で必須なのが分析ツールです。「 Googleアナリティクス 」や「 Googleサーチコンソール 」は使っている方も多いでしょう。

もしサブドメインで複数サイトを展開している場合、アクセス分析の手間も増えます。サブドメインサイトは「 別サイト 」という括りになるので仕方ありません。

一方でサブディレクトリはこういった心配とは無縁です。

本サイトの延長上でコンテンツ展開を行なっていくので、サイト分析の手間はそのままです。

「 サブドメイン or 新規ドメイン 」のどちらにすべきか

サブドメインで作ったサイトは別サイト扱いになりますが、それなら「 新しいドメインを取得してサイトを立ち上げても良いのでは? 」と思うかもしれません。

この点について考えてみましょう。

新規ドメインではコストが掛かる

まず、新規ドメイン取得ではもちろん費用がかかります。

ドメイン料自体はそれほど高額ではないものの( お名前ドットコムで「.com」ドメインの場合、登録料・更新料を合わせて2000円ほど )、コストはなるべく抑えたいですよね。

更新料は定期で発生する固定費ですから、サイトを長く運営するほどその分費用も多くなります。

  • ドメイン取得の手間とコスト
  • 新規ドメインの管理
  • まったく新しいサイトを作る過程

を考えると、サブドメインの方が楽ともいえるでしょう。

本サイトが強いならサブドメインの方が楽

これはいわゆる「 ドメインパワー( ドメインが検索エンジンからどの程度評価されているか ) 」の話になりますが、ドメインパワーが強いならサブドメインも活用しやすくなります。

というのも、本サイトからリンクを活用することでサブドメインの数値を高めやすくなるためです。

品質なサイトからの適切な被リンクはSEO評価をUPさせる傾向があり、効果的な手法とされています。

とはいえあくまでも「 適切な被リンク 」が対象であり、ユーザーに価値を提供しないリンクはGoogleの評価対象外となるので気を付けましょう。自然な形でリンクを使うことが大切です。

もしドメインパワーが貧弱(=元サイトがさほど評価されていない)な場合、まずは元サイトの質を高めていくべきです。

価値の高いサイトを作れていない状態でサイト数を増やしても、管理の煩雑さが増してしまうだけでしょう。

関連記事:【SEO対策】良質な被リンクの集め方から悪質な被リンクへの対策まで解説

まとめ

サブドメインを活用する際にポイントとなるのは「 サブディレクトリとの違い 」であり、双方の役割を理解して適切に活用すれば、大きな効果が見込めます。

サブドメイン自体がSEOに悪影響を及ぼすことはないので、積極的に使っていきましょう。

SEOの効果を高めるには、まずはサイトのテーマを明確に設定することが大切です。

既存のドメイン内で展開すべきコンテンツはサブディレクトリ、別のテーマであればサブドメインを使っていくべきです。