Wantedlyは、給料や待遇といった表面的な条件ではなく、企業が提供するやりがいや環境で求人と求職者とのマッチングを図る、ビジネスSNS( ソーシャル・ネットワーキング・サービス )です。
元ゴールドマンサックスの仲暁子社長率いるウォンテッドリー株式会社が、2012年2月にサービスを開始して以来、ベンチャー企業から大企業、NPO団体など幅広い企業に利用が広がり、今ではIT企業を中心に3万社以上の企業が利用。
就活生を含む、250万人以上の優秀な人材が登録しています。
応募し、採用面接を経て内定に至るリクナビなどの採用プラットフォームとは一線を画すと言われていますが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、「 使ってみたいけど、利用に不安がある 」「 サービス内容が全く分からない 」という人ために、Wantedlyのサービス内容を詳しく解説していきます。
なお、本記事は、Wantedlyのサービス概要から始まり、使用によって得られるメリット、デメリットを説明。
企業、求職者双方の目線でのWantedlyの使い方のほか、応援機能といった独自の機能まで言及する内容となっています。
そもそもWantedlyとは何か
冒頭でも述べたように、ビジネス型SNSで、企業と求職者が双方向でやり取りを進め、納得感のある採用を目指す転職サービスです。
このサービスが生まれる以前の採用活動は、選考をする企業側が主導権を握り続ける形式がほとんどでした。
企業が、求職者の能力や資質、人間性を一方的に見定めて採用するため、求職者はあくまでも受け身の立場。
求職者の声を拾えないことから、選考過程における情報の非対称性が生じ、結果として企業、求職者との間でミスマッチが起きるという事態を引き起こしていました。
Wantedlyは、そうした課題を解決し、企業と後の社員となる求職者と目的や価値観を合致させる狙いで作られました。キーワードは対話で、求職者は選考前に企業と気軽にコンタクトを取ることが可能です。
通常は新卒の企業面接や転職活動で、応募する企業や他企業の人とアポを取り、直接会うのは人事担当の時間を取るため、躊躇しまいがち。
本命ではなく、興味があるというレベルならば、なおさら、相手に時間を作ってもらうことは簡単ではありません。
そこで、Wantedlyでは、「 話を聞きにいきたい 」という応募ボタンを作りました。求職者がボタンを押した後、企業がWantedly上に掲載される経歴などを気に入れば、選考に囚われないフランクな面談を行えます。
今でこそ、IT系に特化した転職サイト・Green( グリーン )などで同様のシステムがありますが、こうした仕組みを初めて作ったのはWantedlyなのではないでしょうか。
なお、後で具体的に触れますが、Wantedlyでは次のようなサービスができます
①求職者目線で見た場合
・登録しているプロフィールを拡充すると、企業側から逆求人を受け取れる可能性がある。
・本格的な応募の前に、企業へ訪問でき、企業の内情や雰囲気を肌で感じ取れる。
・採用担当者と繋がりを持つことで、人脈を広げられる。
・企業の採用担当者と、Wantedlyのプラットフォームを通じてチャット形式で気軽にやり取りできる。
・現場に即したリアルに役立つ情報を日々収集できる
②採用担当者目線で見ると
・企業側からのアプローチによって、転職市場に出ていない「 潜在転職者 」を見つけ出せる
・安価かつ、気軽に求人広告や募集広告を掲載できる。
・Wantedlyを通じてフェイスブックの繋がりも見ることができ、書類とは違う視点で候補者をジャッジできる。
登録企業数とユーザー数などの基本情報
Wantedlyの基本情報は次の通りになっています。
掲載企業数 | 3万社以上 |
登録者数 | 約250万人 |
対応エリア | 国内外 |
キャリアアドバイザー | なし |
利用料 | 無料*プレミアム会員の場合、月額税込3218円 |
公式サイト | https://www.wantedly.com/projects |
掲載企業数は、大手転職サイトのマイナビ転職の約1万1000社、リクナビNEXTの約1万社を超える約3.5万社。
正確な割合は明らかにされていませんが、情報通信系の企業が4分の1程度を占め、コンサルティングや広告なども掲載企業の大きな割合を占めているとされています。
ウォンテッドリー株式会社は、2020年8月期第3四半期決算資料にて、採用後の定着促進に向けた取り組みを進める方針を発表しており、このようなサービス拡大から、掲載企業ももっと増えそうです。
250万人の登録者のうち、個人ユーザーの属性は、職種がエンジニア( 32% )、セールス( 17% )、マーケティング( 17% )の順に多くなっています。ITリテラシーが高い人材が大半を占めた当初の傾向は変わらず、続いているようです。
年齢別に見ると、20代が43%、30代が35%で、若手の比率が過半数以上となっています。
転職活動に限らず、新卒採用やインターンシップの採用にも使われますが、おそらく20代の中でも、すでに在職中で転職を視野に入れる現役が20代のほとんどを占めると思われます。
利用料は基本的に無料。
ただ、企業からスカウトが来やすくなるプレミアム会員を使うと、月額2980円( 税込 )になります。プレミアム会員を使うと、通常直近6人分に限られる足跡機能が、過去60日分に範囲が広がると同時に見放題になります。
さらに、プロフィールにプレミアムマークが表示されるようになり、企業への転職への意欲の高さが伝わりやすくなります。短期間で転職したい向けのプランです。
ウォンテッドリーの料金体系
企業が求人広告を掲載した場合の料金体系もお伝えします。
企業版の料金体系は、トライアル版が30日間無料。コストを抑えて応募を集めたいライトプランが月額3万5000円、欲しい人材に直接アプローチするベーシックプランが月額11万円となっています。
2019年にリクルートが発行した「 就職白書 」によると、2018年にかかった採用コストは新卒が72万6000円、中途が84万8000円。
どのくらい人を採用するかによりますが、若年人材へのアプローチがしやすいWantedlyを使うことで、より低いコストで、人材を獲得することも可能になるのではないでしょうか。
ウォンテッドリーのサービス
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さて、ここからは、Wantedlyの具体的なサービス内容について説明していきます。
募集内容の掲載。給与条件の記載なく、企業の魅力で勝負
Wantedlyの募集は待遇、給与面の掲載が原則できません。社風や社の方針、そこで働く社員を知り、価値観で共鳴できた人を採用する共感採用という形を取っているからです。
そのため、募集ページは、会社やチーム、仕事の魅力を前面に打ち出しており、企業の中身で勝負する仕組みを構築しています。
Wantedlyを通じて採用活動では、大企業からベンチャー企業まで、あらゆる企業が給与などの条件面を掲載できないため平等。どの企業にもチャンスが与えられる格好となっています。
募集の内容はシンプルで、
・タイトル、カバー写真、会社のメンバー
・どんな事業をやっているかの事業概要
・なぜその事業をやるのかのミッション
・どのように事業を展開しているかの事業計画
などを掲載します。見せ方も写真と言葉を巧みに織り交ぜ、会社の規模感に左右されない総合的な企業の魅力で求職者の心に訴えかけます。
また、Wantedlyは、募集ページを複数作れるのがポイント。課金している企業は、いくつも募集ページを掲載しているのが当たり前の光景のようです。
「 話を聞きに行きたい 」で求職者と気軽にマッチングを図り、対話の機会を作る
一般的な採用媒体では、いきなり選考へのエントリーから始まるため、企業への関心と就職意識が高いユーザーでしか応募に結びつきにくい傾向があります。
一方で、Wantedlyの場合、そうした求職者の心理的な敷居を下げると同時に、気軽に会って話すことが可能となります。
そのため、優秀な人材が仮に志望度が低くても、たまたま募集ページを閲覧したきっかけで入社するといったことが起こるかもしれません。
そうでなくても、求職者が応募する確率が増すので、通常のリクルートサイトに比べて、より大きな母集団形成に繋がります。
フィード( Blog機能 )で企業の魅力を伝える
フィードは広報機能の1つで、普段の会社の様子や会社メンバーの紹介、会社がどんな事業をなぜ取り組んでいるのかのバックグラウンドを投稿できます。
形式が自由なのが特徴。社員が親睦を深め合う社内行事の様子を伝えたり、社員にインタビューをしたり、多角的に会社の様子を伝えます。
多くのフィードを書けば、上位検索にヒットするSEOにも有利に働いて露出が増え、求職者を増やせます。
さらに、フィードにはフォローというボタンが付いており、このボタンを押したユーザーには、フィードが作成される度に通知がいきます。
会社に興味を持ったユーザーは、会社を応援するファンになるため、フィードの作成は相乗的にファンの形成と育成の獲得に寄与するのです。
関連記事:【Wantedlyガイド】フィードの書き方|高い採用率を生むコツ
ダイレクトスカウトで直接アプローチ
Wantedlyは求職者からの応募に限らず、企業から求職者へ直接アプローチできます。
これはダイレクトスカウト機能と呼ばれ、企業はWantedly内のユーザーを職種や居住地域、スキルなどで自由に検索した後、採用要件に合致した求職者に直接メッセージを送れます。
リクルート系の求職サイトでも同様のシステムがありますが、Wantedly自体が対話から始める採用をベースとしているため、企業側もスカウトメールを送りやすい特徴があります。
専門性があり、応募が少ない職種で特に有効で、多くの企業で活用されています。
なお、メッセージに対する平均返信率は20%となっています。
Wantedlyのメリット
具体的にWantedlyで取り組めるサービスの内容について触れてきましたが、ここからはWantedlyのメリットなどをお伝えしてきます。
求職者が気軽に企業とコンタクトが取れる
Wantedlyは、「 話を聞いてみたい 」応募が可能なことから、気軽に企業とコンタクトを取れるのが最大のメリットと言えるでしょう。
一般的に他の企業の人と直接会うのは、心理的にハードルが高いものです。
「 面談と称して面接なのではないか 」
「 選考でもないのに、時間を作ってもらって良いのだろうか 」。
こうした疑念が求職者に湧き、躊躇することも珍しくありません。
そこで、Wantedlyは、「 話を聞きに行きたい 」という応募ボタンを作り、求職者の心理的ハードルを下げることに注力しました。
選考という枠組みに囚われない企業と求職者とのコミュニケーションが可能となり、多くの企業がWantedlyを通じて、優秀な20代やIT系人材の獲得に成功しています。
ただ、注意が必要なのは、「 話を聞きに行きたい 」ボタンを押したからと言って、必ずしも企業の採用担当者と会える訳ではないということ。
有名ベンチャー企業や大手企業では、敷居が低いことから、多数の求職者が殺到しており、ボタンを押しても企業側から返信が返ってこないことも頻繁に起こります。
求職者にも面接時の応募と同等の経歴やスキルが求められるため、自らを常に磨き続ける必要があるでしょう。
求職者が自分の価値観に合った企業に出会える
Wantedlyは自分に合った企業に出会える確率が高いと言われています。先ほど説明したように、ミスマッチを防止とした共感採用を基盤としているからです。
自分の価値観に合うとは、キャリアの方向性や仕事に対する捉え方、社員の人材レベルが合っているということ。
企業と価値観が合っていれば、働く上で重要となる人間関係や仕事の充実度などで苦労する可能性が低くなります。求職者は、待遇や給料など表面的な条件に執着せずに、本音ベースで企業を探せます。
求職者に価値観の合う企業からスカウトが来る。
リクナビNEXTやビズリーチなど大手転職サイトを登録した後、求職者に求人企業や転職エージェントから届くスカウトメールは、登録した経歴や経験に基づいて自動的に送られてくるものが大半。
スカウトメールに「 あなたに興味があります 」と記載されていても、実は転職サイトのアルゴリズムに基づいて送られてきただけで、求職者が応募しても、企業側の求職者に対する関心が実はなかったという悲劇も起こりかねません。
一方でWantedlyは、企業側が、ユーザーのプロフィールを見てスカウトメールを送るのが一般的。転職エージェントを介している訳ではないため、求職者に企業から心の込もったメッセージが届き、質の高い共感採用が実現しやすいのです。
企業が募集記事やフィードを上手く活用・運用すれば、高い費用対効果で求職者を採用できる
WantedlyはビジネスSNSであるため、ツイッターなどと同様に投稿した記事やフィードが魅力的であり面白ければ拡散されます。
フェイスブックやツイッターなど他のSNSで拡散されると、ファンやユーザーへの露出が増え、求人に応募する求職者が増えます。
すなわち、Wantedlyを通じた採用活動では、企業のブランドイメージをユーザーに上手く伝えたり、メッセージを伝えたいペルソナを決めるなどしてユーザーの企業に対する興味を喚起させたりできるスキルを持てるかが、成否を握るでしょう。
Wantedlyのデメリット
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求職、求人活動の欠点を補えるWantedlyですが、デメリットもあるようです。
求職者が応募前に給与や条件を確認できない
まずデメリットとして、求職者が応募前に給与や待遇といった条件面の確認ができません。
Wantedlyは、共感採用という形式を採用しており、企業が給与や待遇といった条件を記載することが禁止されています。
つまり、企業が、Wantedlyしか求人募集を出していない場合、どれだけ給与を上げても、待遇を充実させても、効果がありません。
ただ、昨今は他の企業口コミサイトや、求人サイトなどで企業の給与相場が掲載されています。そのため、Wantedlyで条件の提示が出来なくても、求職者は給与がどれくらいかを確認できます。
また、求職者と企業がマッチング後に直接面談すれば、そこで給与交渉が可能。そうした意味で、Wantedly上での条件面の不提示は、問題ないとの見方もできます。
年収の多寡を転職の条件とする中年層の採用には不利
Wantedlyユーザーの大半を占めるミレニアル世代( 2000年代に成人・社会人となった世代 )は、給与や昇進よりもやりがいや自由を求める一方で、40代や50代の中年層は、給与や待遇といった定量的な報酬を重視する傾向にあります。
若かりし頃に戦後を代表する好景気であるバブル景気を経験したことが大きな理由で、これらの世代には、人生のプライオリティにお金や物を重視する価値観が浸透しています。
そのため、Wantedlyのように待遇、給与を記載せず、求職者と企業とのマッチングを価値観という軸で図る求人媒体は、中年層の採用に不利とされています。
Wantedlyは現代の若者にフィットとした求人媒体。ひたすら20~30代をターゲットに求職者を集める目的で使うと良いでしょう。
関連記事:年収記載NG⁉な「Wantedly」
労働環境の悪い企業が紛れ込んでいる
Wantedlyに掲載されている企業の約7割が従業員100人以下の企業と言われています。
また、リクナビNEXT( 掲載料4週間で15万円 )、doda( 同25万円 )といった他の転職サイトよりも、掲載料が安いため、資金が少ない企業も集まりがちです。
企業の資金が少ないことは、福利厚生など待遇面に充てられる資金が枯渇していることを意味し、加えて労働環境の悪化を招きます。
資本力が低いと、企業は従業員に長時間労働を強いることでしか、収益を確保できないからです。
ベンチャー企業の財務状況は外から見て分からないことが多いので、事前にインターネットや業界関係者からリサーチするなどし、企業選びを慎重に行う必要があるでしょう。
求職者のプライベートを公開する必要がある
Wantedlyは、フェイスブックなどのSNSと連携させると、趣向にマッチした求人がサイト上に表示されやすくなります。
その一方で、求職者のSNSアカウントがプロフィール上に表示されるので、プライベートを企業の担当者に見られる可能性が高まります。
今でこそ、フェイスブックを中心にSNSは公的な意味が強くなってきたとはいえ、あくまでも個人の情報を仲間内で共有して親睦を深めたりするためのツール。
そうした場での振る舞いが、企業から個人に対する評価に繋がったりしては堪りませんね。
関連記事:WantedlyにFacebookの連携は必須|Wantedly内でのSNS活用法
Wantedlyの使い方
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Wantedlyの使い方について、説明します。
ログインする
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Wantedlyにログインする方法は、アカウントを登録する必要があります。アカウントの登録方法には、フェイスブックと連携させるか、Eメールで登録する方法があります。
簡単なのはフェイスブックと連携する方法。Wantedlyトップページにアクセスすると、「 フェイスブックに今すぐログイン 」という表示が出るので、それをクリックするだけです。
クリック後、フェイスブックの個人ページに転送されるので、あとはWantedlyとリンクする情報を選べば、完了です。
友達リストやメールアドレス、誕生日、職歴、学歴などは選択可能な任意の選択肢となっているので、公開したくない情報はチェックを外すなどして見えないようにしましょう。
関連記事:【徹底解説】Wantedlyの使い方
採用までの流れ
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各職種の募集画面には「 話を聞きに行きたい 」というボタンがあるので、この職種で働きたい、この企業に入りたいと思った時にはクリックして、エントリーを完了させて下さい。
ただ、注意点があり、エントリーをしたからと言って、必ず企業の担当者と会える訳ではありません。Wantedlyのプロフィールに記載された職歴、学歴などをチェックされ、レスポンスを返すかどうかの選別があります。
仮に、企業担当者に興味をもらえた場合、気軽に意見を交わす面談か、いきなり本格的な選考へと移ります。
大企業の場合は、募集ページからアクセスが殺到するためか、ライトな面談を経ることなく、いきなり選考するケースが多い傾向にあります。
一方、ベンチャー企業の場合は、まずは企業の経営者や人事担当者と直接会い、入社の意思があるかどうか確認を取るなどし、企業、求職者双方のコンセンサスを取る形式が多くなっています。
会いたいと思う企業が事業規模やレベルをよく見極めて、「 話を聞きに行きたい 」応募をするか判断しましょう。
スカウトを受け取る
Wantedlyでは、企業からスカウトメールと呼ばれるメッセージを受け取れます。
ただ、スカウトは高頻度で受け取るには、個人の経歴やスキルが記載されたプロフィールを充実させる必要があります。
プロフィールの充実度は「 Wantedly Score 」という形で数値化され、過去の経歴を詳細に書いたり、自分がキャリアの中で実現したいことをプロフィール上で明確にしたりすると、上がっていきます。
また、スコアのみならず、記載内容を専門分野や好きな分野に特化させるなどし、他の候補者と差別化が図れるようにして下さい。
ブログやSNSのリンクを貼り付けると、より一層、人となりが分かりやすくなるので、こちらもチャレンジしてみると良いかもしれません。
なお、プロフィールが充実している求職者は、そうでない求職者に比べ、スカウトを受け取る数が2~4倍に増えると言われています。
関連記事:Wantedlyでスカウトされた際の返信の仕方|3つの例文と使い方
退会の仕方
Wantedlyを続ける中で、セキュリティ上の不安があり、退会を考える時もあるでしょう。他のSNSと同様に任意のタイミングで退会できるので、その点も心配は無用です。
退会をする場合は、右上にある自分のプロフィールアイコンをクリック。続いて、「 アカウント設定 」→「 アカウント管理 」と入り、アカウント削除を選びましょう。
プレミアムプランについて
通常会員の他に、有料で登録できるプレミアム会員というプランもあります。
料金は月額2980円。Wantedlyの公式ページによると、通常プランに比べて、スカウトを受け取る確率が10倍高まると説明されています。
登録から7日間は、料金が無料なので、本気で転職を考えている人は登録して使って見ると良いでしょう。
ウォンテッドリーの利用方法( 企業編 )
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求職者の目線で見た利用方法について、説明してきましたが、企業目線での利用方法についても順立って触れていきます。
募集要項を作成
通常の求職サイトは、掲載する内容が、事業内容や事業規模など、事務的なものに留まります。
一方で、Wantedlyは、共感採用を強みとしている性質上、経営者がどんな事業をどんな思いで展開しており、会社を支える従業員がどんなパーソナリティなのかを入力する形式となっています。
具体的な手順を説明すると、採用担当者としてWantedlyにログインすると、管理画面( ダッシュボード )が表示されます。
管理画面の左サイドメニューには、「 募集 」「 フィード 」「 アナリティクス 」といった項目が存在。
募集やフィードで、自社の求人内容や魅力を紹介し、アナリティクスで募集に対して何人が閲覧したのか、何人エントリーしたのかが一覧でわかる格好となっています。
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求人作成の流れは、まず「 募集 」から「 +新規募集を作成 」を選択。すると、この求人が募集なのか、イベント開催にあたるミートアップなのかを選ぶページが表示され、どちらかを選びます。
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求人をする場合は、「 募集を作成する 」を選び、続いて表示された「 募集要項を書く 」で募集する職種や採用形態、タイトルなどを入力してきましょう。
募集要項のうち、「 キーワード 」では、検索が表示されやすくなる関連キーワードを入力。「 タイトル 」では、募集職種や対象とするターゲットを記載します。そのほか、カバー写真や応募対象者を選び、埋めるようになっています。
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ちなみに、写真は社員の顔写真や集合写真を掲載すると、求職者から応募が増えると言われています。
フィードを作成
フィード内にブログスタイルで自社の魅力や創業時の思いなどを伝えるストーリーというページもあります。
ストーリーは、Wantedlyを通じて採用で最も肝となる部分。羅列的に情報を発信するのではなく、写真や社員のインタビューを織り交ぜ、求職者の共感を誘うページデザインに整えましょう。
スカウトを送る
ベンチャー企業を筆頭に、優れた人材は待っているだけでは入社してくれません。企業側から求職者に直接メッセージを送るスカウト機能を使い、積極的に自社をPRしましょう。
特に、専門的な職種や応募が少ない職種では、スカウト機能を使うことで、優秀な人材確保に繋がります。条件を細かく絞り込み、ここぞという人材にスカウトメールを送りましょう。
Wantedlyの上手な活用方法
企業目線で見たWantedlyの使い方を説明しましたが、どういった場面で有効活用できるのかについても解説していきましょう。
インターンで活用する
Wantedlyでは、就職・採用だけでなく、学生インターンへの活用も効果的です。
Wantedlyには現在、学生だけでも10万人以上が登録。他方、企業が求人を出している約3割は学生対象とされています。
インターンは、企業で働きスキルを身に付けたい学生側のニーズと、簡単な事務作業などを代替してもらいたい企業側のニーズが合致するため、そうしたプラットフォームとしても最適です。
関連記事:WANTEDLYで始める、インターン採用
新卒採用で活用する
Wantedlyは新卒就活にも活用できます。
Wantedlyに登録する企業はベンチャー企業が多く、事業を拡大する上で必要不可欠な新卒を積極的に募集しているのです。
大手有名転職サイトに登録していない、大手スタートアップ企業も求人を募集しているケースがありますので、詳しくチェックしてみて下さい。
転職に活用する
Wantedlyのユーザーで最もニーズが高い分野かもしれませんが、転職でも活用できます。
実際に転職せずとも、ライトな付き合いから始まる面談をすることで、副業のための取引先企業が見つかる可能性もあるので、気軽にコンタクトを取ってみると良いかもしれません。
関連記事:Wantedlyを使って転職を成功させる3つの方法
エンジニア職で活用する
Wantedlyで一番募集が多い職種はエンジニア。需要が多いにもかかわらず、企業が求めるレベルを持つエンジニアが見つかりにくいからでしょう。
エンジニアに特化した転職サイトは多くないので、自分の仕事観や得意とするプログラミング言語をしっかり理解してもらった上で転職したい人は、Wantedlyを活用するのがオススメです。
関連記事:Wantedlyを活用してエンジニアを採用|代行サイトを比較
Wantedlyの応援機能とは
Wantedlyが、事業を拡大できた要因として、SNSを通じた応援機能が大きいと言われています。この応援機能とは何なのか、解説してきましょう。
企業広報の核となる応援
全ての募集ページには、応援するというボタンがあります。
このボタンをクリックすると、フェイスブックやツイッターなどで、求人ページのシェアが可能です。自分が勤務している企業だけでなく、友達がいたり、好感を抱いていたりする企業にも応援できるのが特徴です。
この応援する機能がなぜ、企業を広報する上で重要となる露出度の増加に直結するからです。
アルゴリズムに則った明確な基準が設定されている訳ではありませんが、応援が多い求人は、Wantedly内でよく表示されるようになり、「 今週のおすすめ 」というページで紹介される可能性も高まります。
求職者の目に触れる機会が増えることは、応募数の増加に繋がるだけでなく、自社のブランディングも図られますので、応援は非常に重要な機能なります。
なお、当初の応援機能はWantedlyの中だけで、シェアできましたが、2018年8月頃から実際にSNS上でページをシェアしないと、応援に加算されない仕組みになったので、注意が必要です。
応援合戦とは
Wantedly上で応援の数を増やすためには、応援合戦と呼ばれる機能があります。
この応援合戦は、公式に存在する機能ではありませんが、企業間の協力活動の一環として、互いの企業の応援ボタンを押し合うというものです。
応援合戦は会社単位で実行されます。そのため、個人単位にブランディングを図り、応援を促すよりも、短時間でより多くの応援を獲得できます。
規約に抵触することはありませんが、企業の知名度と比べて、応援があまりにも多い場合は、求職者が逆に敬遠するケースもあるので注意しましょう。
まとめ
本記事では、Wantedlyの特徴について、企業、求職者双方の視点から、メリットやデメリット、使い方などを説明してきました。
Wantedlyは、共感採用を軸にした数少ない転職サイトであり、給料や待遇などの条件面よりも、企業の考え方など中身を大事にしたいという求職者にオススメです。
一方で、企業は比較的安いコストで、企業、従業員の魅力をPRでき、20~30代の若い人材や専門的スキルを持った人材を効率良く獲得可能です。
様々な魅力を持つWantedlyは、労働市場で不可欠になりつつあるビジネスプラットフォーム。まだ登録していない転職希望者は今すぐにでも登録し、企業は募集ページを作成してみてはいかがでしょうか。