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Facebook広告とは?始め方から効果、メリット・デメリットも紹介

今回の記事では、

  • Facebook広告の種類
  • Facebook広告の効果
  • Facebook広告のメリット・デメリット
  • Facebookアフィリエイト

についてわかりやすく説明します。

Facebook広告とは、文字通りFacebook内で表示される広告のことです。しかし、SNSの特性を生かしたいくつかの特徴があります。まずは、Facebook広告の基本を押さえましょう。

そもそもFacebookとは

Facebook社の2020年4-6月期決算によると、Facebook月間アクティブ利用者数( MAU )は全世界で約27億人。前年に比べ12%増加しました。年々拡大を続ける世界最大規模のSNSです。

また、株式会社ガイアックスの「 主要SNSユーザー数データ資料 」によると、日本でのFacebookのMAUは2019年時点で2,600万人。40代、50代への訴求効果が高いのが特徴です。

サービスとしては、Facebook内部に「 Facebookページ 」という独自のウェブページを誰でも作成することができます。

Facebookの機能をそのまま活用できるため、ユーザーを誘導しやすく、多くの企業が活用しています。

Facebook広告の特徴は?

Facebook広告の掲載先はFacebookだけではありません。

InstagramやMessengerでも掲載されますし、オーディエンスネットワークという機能でFacebookが提携しているモバイルアプリなどにも配信されます。それぞれを簡単に説明すると、次のようになります。

  • Messenger :チャットや無料通話ができるメッセージアプリ
  • Instagram :写真や動画を、メインに投稿し共有できるアプリ
  • オーディエンスネットワーク :Facebook広告のプラットフォームを利用し、Facebookが提携しているモバイルアプリや携帯サイト内に広告を配信する仕組み

この中で注目すべきなのはInstagramで、日本国内のMAUが3,300万とFacebookを上回る規模にまで成長しています。

これらの方法でアプリを横断的に活用できるのが、Facebook広告を使う大きな魅力だといえるでしょう。

Facebook広告の種類

一口にFacebook広告といっても、さまざまな種類があります。広告それぞれの特徴を紹介しましょう。

リンク広告

リンク広告は、広告上に「 購入する 」「 詳しくはこちら 」といったボタンを置き、ボタンをクリック( タップ )したユーザーを、自社の公式サイトや「 ランディングページ( 広告専用のページ ) 」に誘導するものです。

誘導するためのボタンを「 コールトゥアクションボタン 」と呼びます。

画像( バナー )広告

画像広告は、写真やイラストなど1枚の画像とテキストを使った一般的な広告です。投稿するだけで作成できるので、初心者でも簡単に始められます。

第一印象が大切で、ユーザーの興味を引くよう画像を工夫する必要があります。逆にいえば、インパクトのある写真を使うと、ユーザーの注目を集め、自社の製品やサービスの認知度を高めることができます。

動画広告

動画広告は、画像の代わりに動画を使います。ユーザーが閲覧している画面に広告が現れると、自動的に動画が再生されるので、画像よりもユーザーの目に留まりやすいといえるでしょう。

画像よりも動画のほうが、情報量が多いので、商品の特徴や優位性、商品にこめた思いなどを短時間で効果的に伝えることができます。

スライドショー広告

スライドショー広告は文字通り、3~10枚の画像をスライドショー形式で流す広告です。動画の1種ともいえますが、画像を設定するだけで作成できるので、画像よりも手間がかかりません。

また、動画に比べファイルサイズも小さくて済むため、デバイスや通信速度を気にすることなく利用できます。

カルーセル広告

カルーセル広告は、3~5枚の画像や動画を使った広告で、それぞれの画像や動画に見出しやリンク、コールトゥアクションボタンを設定できます。

使い方もさまざまで、複数の商品を紹介したり、利用シーンに合わせた使い方を説明したりできます。また、画像を並べてショートストーリー仕立てにし、ユーザーを引きつける手法もよく使われます。

キャンバス広告

キャンバス広告はスマホ専用で、Facebookアプリの中でクリックすると、フルスクリーンの画面が立ち上がります。

その画面はランディングページのように使えるので、記事や画像などさまざまな種類のコンテンツをふんだんに用いて、商品などをユーザーにアピールすることができます。自由度の高い広告といえるでしょう。

既存のテンプレートから作成できるので、配信も意外と簡単です。

ダイナミック広告

ユーザーの閲覧履歴に基づき、個人の嗜好、関心に合いそうな商品を自動で表示する広告です。ユーザーのニーズにマッチした広告を表示できる可能性が高く、より効果的なアピールが期待できます。

広告の作成とは別に製品カタログを用意する必要があり、手間はかかりますが、コンバージョン率( 成約率 )の向上が見込める広告です。

コレクション広告

コレクション広告は、メーンとなる画像や動画の下に関連する商品画像を4枚並べて表示できる広告です。ユーザーは商品の詳細について動画や写真で確認しながら、買い物などを楽しめます。

他の広告に比べ、広告から商品購入までFacebook内で直接的に結びついているといえるでしょう。小売業の広告主にとっては魅力的な広告で、多くの企業がネット通販などに活用しています。

リード獲得広告

リード獲得広告は、ユーザーが問い合わせや申し込みをしやすくする広告です。

外部リンクに遷移せずに、メールアドレスや問い合わせ内容などを入力するフォームが表示されるので、ユーザーは気軽に情報を入力できます。

また、Facebookに登録された情報であれば自動入力されるので、ユーザーが途中で入力を断念してしまうことも減らせます。

ユーザーの情報を収集したいときや、セミナーやイベントへの参加募集、メルマガへの集客などに活用されます。

近隣エリア広告

近隣エリア広告は、店舗の近くにいるユーザーに働きかける広告です。

店舗情報や店までの道順、来店時のインセンティブなどを表示でき、その場からすぐに電話をかけられるようにできる機能など必要に応じてオプションも付けられます。

クーポン利用広告

クーポン利用広告は、クーポンを配信することで店舗への来店を促す広告です。広告をクリックすると、クーポンが表示されます。

クーポンは、来店時に提示するクーポンのほか、ネットクーポンとしても使えるので、新規ユーザーに対しても既存ユーザーに対しても効果があります。

また、クーポンの有効期限が近づいてきたことを自動でユーザーに知らせる機能もあるため、集客率の向上にも寄与します。

アプリインストール広告

アプリインストール広告は、ユーザーにスマートフォンアプリのインストールを促す広告です。

App StoreやGoogle Play、Kindle Fireストアなどへのリンクを張ることで、ユーザーを直接誘導することができます。

広告が表示されるのは、アプリをインストールしていないユーザーだけなので、新規ユーザーに効率よく働きかけることができます。

Facebook広告はどこに表示される?

先ほども説明しましたが、Facebook広告はFacebookのほか、InstagramとMessenger、オーディエンスネットワークを介した提携アプリに配信することができます。

それでは、実際に配信した場合、どのように表示されるのでしょうか?

パソコンで出稿した場合

Facebookでもパソコンとスマホでは、広告の表示先が異なります。最初にパソコンの場合を説明しましょう。

パソコン版のFacebookでは、左側のタイムライン( ニュースフィード )が表示される部分と、右側にあるサイドメニューの2か所に広告を出稿できます。

タイムライン( ニュースフィード )の部分は、普段ユーザーが投稿文を読むスペースですから、ユーザーの目にも止まりやすく、効果的なアピールが可能です。

また、広告が表示された回数に対してクリックされた回数の割合をクリック率( CTR )と呼びます。

もちろんタイムライン( ニュースフィード )部分はCTRも比較的高くなるので、自社サイトなどに誘導しやすいといえます。

Facebook広告欄はCTRで劣りますが、広告を常駐させておくことができますので、ブランディングにつながり、ユーザーの関心を高める効果が見込めます。

スマートフォンアプリに出稿した場合

Facebookを使う人のほとんどが、スマートフォンからアクセスします。ニールセンの2014年の調査によると、国内でFacebookを利用する人のうち、73%がスマートフォンからアクセスしていたそうです。

スマートフォンサイトやFacebookアプリで閲覧した場合、広告はストーリーズ、インスタント記事、インストリーム動画、タイムライン( ニュースフィード )、検索結果の横の部分に表示されます。

表示され方にも、長方形で横長、縦長動画、正方形といった種類があり、カルーセル広告では正方形の広告が複数表示されます。

Instagramアプリに出稿した場合

Instagramには2016年10月から広告を配信できるようになりました。

広告はタイムラインに表示されます。これまでInstagramユーザーは若者や女性が多いとされてきましたが、最近では40代から50代、男性のユーザーも増えています。

利用者数もFacebookを上回っていることを考えると、Facebookと組み合わせることでより幅広いユーザーへのアプローチが期待できます。

関連記事:インスタグラム広告の出し方と審査を通過するコツを解説

Messengerへ広告を出した場合

Messenger広告は、2017年7月から全世界で利用できるようになりました。

受信箱とストーリーズの2個所に広告が表示されるほか、Messenger独自の広告として、広告をタップするとMessengerのスレッドが立ち上がる「 Messenger誘導広告 」と、ユーザーにメッセージを送信できる「 広告メッセージ 」があります。

関連記事:Facebook Messengerをビジネスで活用しよう|使い方と注意点

オーディエンスネットワークへ広告を出した場合

オーディエンスネットワークを利用すると、Facebookが提供するサービスや提携しているモバイルアプリに広告を配信できます。

日本ではSupershipがオーディエンスネットワーク拡大のためのパートナー契約を結んでいて、グノシーやジョルダン乗換案内などのアプリがシステムを導入しました。これらのアプリに広告を簡単に配信できます。

Facebook広告の効果とは?

Facebook広告の特徴や種類などについて説明しましたが、実際に広告を配信した場合、どのような効果が期待できるのでしょうか。主な効果を3つ紹介します。

1.実名制なのでターゲティング精度が高い

Facebookは基本的に実名で登録することになっています。このため、性別や年齢層、趣味・嗜好といった条件を広告出稿前に設定することで、ターゲティングの精度をより高めることができます。

自分たちが狙うターゲット層に向けてピンポイントで広告を届けられるので、広告効果も高まることが期待できます。

購買過程のすべてのタイミングで訴求できる

顧客が商品やサービスを認知してから、購入するまでの段階を「 購買ファネル 」という逆三角形の図式で表現することがあります。

購買ファネルは「 認知 」「 比較/検討 」「 意思決定/購入 」の3段階に分けられ、顧客が認知してから購入するまでに、次第に人数が絞られていく様子を表しています。それぞれの段階でアプローチが異なるとされます。

Facebook広告は3つの段階すべてで、適切に顧客に働きかけることができます。それを詳しく説明しましょう。

認知

商品やサービスを顧客に広く認知してもらう段階です。

Facebook広告ではターゲットを絞って配信ができるため、商品・サービスに興味をもちそうなユーザーだけに、まず知ってもらうことを目的とした広告を展開できます。

認知の段階では動画広告など視覚に訴える広告が有効だとされます。

検討、意思決定

商品やサービスを認知した顧客が検討と意思決定を行う段階です。この段階に入ると、商品・サービスの魅力を顧客に強く訴えかけ、購買につなげることが大切です。

キャンバス広告やカルーセル広告などを使い、より豊富な情報を提供すると効果が期待できます。

購買

この段階にまでくると、顧客が購買するまでもう一押し。顧客が求めている商品を具体的に示すことが必要です。

そうした場合に有効なのが、ダイナミック広告です。顧客が閲覧したサイトの履歴をもとに関連性の高い商品を表示できるので、より適切な商品やサービスを提示することができます。

こうした働きかけによって、顧客は購買行動を起こしやすくなります。

ユーザーIDを通じ人ベースでトラッキングできる

トラッキングとは、特定のユーザーがサイト内でどのようなページを閲覧しているか追跡・分析することです。

広告主は広告を効果的に配信するため、ユーザーの行動履歴を分析します。これまではCookieによるトラッキングが主に行われていました。

しかし、最近はモバイルデバイスの普及と多様化によって、1人で2台以上のデバイスを持つことも珍しくなくなりました。そうなると、Cookieによるトラッキングではユーザーの行動を追跡しきれません。

しかし、Facebookアカウントによるログイン情報を使えば、デバイスをまたいで閲覧履歴やアプリの利用などを個人ベースで追跡できます。

他アプリやシステムとのログイン連携が充実しているFacebookだからこそ可能なトラッキングだといえるでしょう。

Facebook広告運用のメリットとデメリット

Facebookの特性を生かした広告展開ができるFacebook広告ですが、運用にあたって押さえておきたいメリットとデメリットがあります。

どんなにいいツールでもメリットばかりではなく、必ずデメリットはあるもの。その両方を理解してFacebook広告を運用することが大切です。

メリット1.個人情報を利用し絞り込みができる

Facebook広告の最大の利点は、これまでも触れてきましたが、高いターゲティング精度です。精度が高い大きな理由は、多くの個人情報を利用して絞り込みができることです。

Facebookは原則実名登録で、学歴や職業、家族構成、趣味といったプロフィールを登録します。また、Facebookアカウントを使ったアクセスの情報も蓄積されます。

こうした情報をもとにターゲットとなるユーザーを絞り込めるうえ、自動的に広告の配信先を最適化させる機能で広告効果を高めます。

メリット2.費用対効果が高い

Facebook広告の最低出稿額は100円前後です。

これだけで効果を上げることは難しく、ある程度の額を支出なければ効果的な広告を配信することはできませんが、少額で試しに出稿してみることができるのは、初めての方にとって魅力的でしょう。

効果が感じられなければ、出稿途中でも停止することができ、見直すことができます。効果を見極めながら、しっかり運用すれば、効果のない広告に多額の費用を費やしてしまうということも避けられます。

メリット3.ユーザーの「 つながり 」を活用できる

友達としてつながっているユーザーの名前とアクションも広告に使われます。「 ○○さんが△△にいいね!と言っています 」というメッセージ入りの広告がそうです。

Facebookのつながりを利用すれば、ユーザーは広告に親近感や信頼感を抱きます。広告に対する違和感や抵抗を和らげることができるかもしれません。

デメリット1.ユーザーに偏りがある

Facebook広告の対象は、当然ながらFacebookと関連アプリのユーザーです。国内でのFacebookのユーザー数は2600万人。Instagramは3300万人です。

確かに大きな数字ですが、日本の人口を考えると、単純計算で全体の4分の1前後。日本人の4分の3には広告が届かないことになります。

顧客ターゲットとFacebookユーザーが重なっているのであれば、問題はありませんが、やはりユーザーが偏っていることは弱点です。

幅広い人たちに訴えたい広告であるのなら、テレビなどのマス広告に比べて訴求力に限界があることは覚えておいてください。

デメリット2.継続的な更新が求められる

Facebook広告は頻繁に仕様変更や機能の追加などが行われます。

このため、広告を出しっぱなしにしていると、仕様が古くなってしまうことがあります。

Facebookユーザーは目新しいものを好む傾向があります。このため、いつまでも広告の内容が変わらないと見向きもされなくなってしまいます。

それどころか、ブランでイメージまで低下してしまう可能性があります。常に目新しい価値を提供するため、更新を続ける必要があります。

 facebook広告をアフィリエイトでも活用

Facebook広告をアフィリエイトに活用できないかと考えていらっしゃる方もいるでしょう。

国内最大級のSNSですから、うまく運用すればアフィリエイトでも収益をあげられそうな気がします。果たしてFacebookでアフィリエイトはできるのか、解説しましょう。

Facebook広告でアフィリエイトはできる?

結論からいえば、Facebook広告を使ってアフィリエイトは可能です。

しかし、ちょっと工夫が必要です。現在、よく行われているFacebookアフィリエイトの方法は、Facebookを使い、ブログなどに誘導する方法です。

なぜなら、Facebook広告にはさまざまな規制があり、商用利用が禁止されているからです。規約に反しているとFacebook側に判断されると、アカウントを止められてしまうこともあります。

関連記事:今注目のアフィリエイトとは!? |特徴・始め方・将来性を解説!

Facebook広告でアフィリエイトを行うには

Facebookアフィリエイトでは、Facebookで集めたユーザーをブログなどの外部サイトへ誘導するという方法が一般的です。Facebook内で簡単に作成できるウェブページFacebookページを使う場合もあります。

Facebookページは企業などの情報発信を目的にしていますから、規制もそれほど厳しくありません。

それでも、外部サイトの方が自由に運用できますし、アフィリエイト用にクリックされやすいレイアウトにしたり広告を配置したりできます。

Facebookにしろ、Facebookページにしろ、多くのユーザーにアクセスしてもらうためのツールとして活用したほうがいいでしょう。

Facebook広告アフィリエイトのメリットとは

Facebook広告を使ったアフィリエイトでは、2つのメリットが考えられます。1つめは少額でも広告を出稿できること、2つめは検索エンジンの影響を受けないことです。

少額でも広告出稿できる

Facebook広告の出稿に必要な費用は、設定方法によって異なりますが、目安としては1クリックあたり100円前後。場合によっては50円以下に抑えることもできます。

もちろん、実際に広告を運用しようと思えば、ある程度の出費は必要ですが、集客効果を考えると十分、お得だといえるでしょう。

SEOのように検索エンジンに左右されない

SEOアフィリエイトで収益を挙げられるようになるには、3カ月から半年かかるといわれます。

また、Googleの場合、検索のアルゴリズムを予告もなく定期的に変更するため、上位表示をキープしていたサイトがある日突然、消えてしまうということも起こりえます。

その点、Facebookの広告は、審査さえ通れば、すぐに掲載されるため時間がかかりません

もちろん、検索エンジンの影響で、自分のサイトが突然、誰の目にも触れなくなるということもありません。しっかり運用していれば、安定して集客を図ることができます。

まとめ

広告といえば、以前は多額のお金を払って、不特定多数の人にアピールするものでした。テレビや新聞の広告がそうです。

しかし、SNSの普及によって、あまり費用をかけなくても自分たちの商品やサービスに関する情報を発信できるようになりました。

しかも、ターゲットを絞りピンポイントで働きかけることができます。

そんなSNSを使った広告のなかでも、Facebook広告はターゲットが絞りやすく、小規模な事業者や個人事業主にとって魅力的な広告媒体といえるでしょう。

そして、SNSで獲得したユーザーは広告主に親しみを覚えてくれるに違いありません。ぜひ、Facebook広告を使ってコアなファンを獲得してください。

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