事業再構築補助金というのは、新型コロナウイルスの影響を受ける小規模事業や中小企業、中堅企業を支援するために設立された新たな制度です。
この補助金は返済が不要で費用の2/3を補助し、上限は最大1億円と大きな額をもらうことができる魅力的な制度でしょう。
事業の拡大や転換に当たって新しいホームページを作成する必要があるかもしれません。
そういった場合に、事業再構築補助金は利用できるのでしょうか。
この記事では、ホームページを作成する場合に事業再構築補助金の対象として認められるのかを解説し、ホームページ作成時に使えるほかの補助金も紹介していきます。
新型コロナウイルスなどの影響で、新しい事業を始めたり事業の拡大を考えている事業者の人は、参考にしてみてください。
ホームページやECサイトも事業再構築補助金の対象に入るの?
結論から言うと、ホームページの作成やECサイトも、事業再構築助成金の対象に含まれます。
「 新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編またはこれらの取り組みを通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します 」といった文言がかかれており、これに関連するものであればホームページ作成やECサイトにも利用できるでしょう。
事業再構築促進事業の例としては、飲食店の弁当販売を開始したり、製造業における製品をオンライン上で販売したいなどが挙げられます。
新型コロナウイルスの影響でWEB事業が注目を集めていることもあり、新しい事業をインターネット上で始めたい人は本制度を検討してみてください。
この補助金制度の採択率は70~90%程度であり、事業の成功を見込んでもらわなくてはなりません。
成果目標が達成できそうな事業から採択されるので、申請時に提出する事業計画書は高い完成度を目指す必要があるでしょう。
ホームページの作成に活用できる補助金の制度は他にもある
最近ではホームページが必要なかった事業者にもそのニーズが高まってきました。
せっかくホームページを開設するなら、少しでも費用を抑えて作成したいと考える人も多いのではないでしょうか。
そういった方のために、ホームページの作成に活用できる補助金の制度を紹介していきます。
そもそも補助金とは、事業の実施のサポートのために給付するお金のことを指しており、企業や民間団体、自治体だけでなく個人でも交付を受けることができるのです。
手続きや申請が必要になりますが、オンラインで出来るものも増え、誰でも補助金の交付を受けやすくなっているでしょう。
補助金を交付することで、事業者の取り組みが拡大していき、もっと暮らしやすい世の中を作ることが目的です。
どの補助金が自分の事業に1番合っているかを考えて、賢くホームページを作成していきましょう。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は先述した通りホームページの作成に使える補助金制度です。
「 ポストコロナ 」「 ウィズコロナ 」時代に合わせて、多くの事業が再構築や業態転換の必要があるので、そういった取り組みを支援する制度に当たります。
対象となるのは、中小企業や中堅企業であり最大で1億円、補助率としては2/3が認められているので、検討してみましょう。
再構築促進事業のイメージとしては、居酒屋経営の店舗が宅配や持ち帰りのサービス、他にはヨガ教室がオンライン講習を始めるといったことが挙げられます。
申請するには電子申請手続きのできる企業IDの取得が必要になり、発行までに2週間ほどかかるので、早めに取得しておきましょう。
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小規模事業者持続化補助金
ホームページを作成するといっても内容は様々で、どのような目的で作成するのかも事業によって異なるでしょう。
単なる企業紹介用ホームページの作成では、補助金の対象となりませんが、大抵の場合は販売促進活動のために作成するのではないでしょうか。
そういった時に検討してほしいのが、小規模事業者持続化補助金です。
この制度は小規模事業者が地域の商工会議所や商工会の助言等を受けて経営計画を作成し、その計画に沿って販路開拓などに取り組むときに利用できるものとなっています。
開拓費用の2/3を補助し、上限金額は原則50万円と定められているので、ある条件を満たした事業者であれば100万円~500万円引き上げてくれるので、自分の事業はどうなのか確認してみましょう。
補助対象経費となるのは、機械装置等にかかる費用や広報費、開発費や専門家への謝礼など多岐にわたります。
小規模事業者でなくては利用できない制度で、「 製造業の他の業種に属する事業を主たる事業として営む商工業者 」であり、従業員の数が20人以下でなくてはなりません。
大規模な企業の場合は使うことができないので、企業の規模が直接条件に入ってくることを把握しておきましょう。
IT導入補助金
販売促進を目的としたホームページ作成ではなく、生産性向上のためのシステムを導入するのであれば、IT導入補助金を活用することをおすすめします。
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者を対象とし、通常枠であれば最大450万円まで申請でき、特別枠に含まれれば補助率が引き上げられるので、事業がどの枠に入るのかしっかりと確認しておきましょう。
ただ、この補助金を使うためには「 既製品の導入 」が条件になるので、登録されていない製品だった場合は登録作業から始めなくてはなりません。
登録の申請手続きは、IT導入支援事業者がすすめてくれるので、手続き自体は比較的簡単に済ませることができます。
ものづくり補助金
販売促進用ホームページでなく、独自のシステム開発やWEBサイトの設計、開発事業であれば、ものづくり補助金を利用することができます。
国内外のニーズに対応したサービスなどを開発、試作品開発、生産する時に交付され、製造業に限らずサービス業でも対象となれるので1度検討してみてください。
2021年実施の「ものづくり補助金」では賃上げの約束が申請条件となり、年率平均で1.5%の賃上げ、最低賃金よりも30円高くなくては認められません。
「 小規模事業者持続化補助金 」や「 IT導入補助金 」よりも、補助金交付のハードルが高いですが、最大1000万円という大きな額が給付されるので、トライしてみるのもいいでしょう。
ホームページの作成以外にも、情報システムの購入や、運搬費、クラウドサービスの利用費が、経費として補助されます。
ただ、サービスを自社開発する際の人件費は、補助対象にはなりません。
また、毎年度ごとに適用要件や補助率、上限金額に変動が生まれるので、定期的な確認が必要になるでしょう。
まとめ
これまでにホームページ作成などで利用できる補助金は「 ものづくり補助金 」「 持続化補助金 」「 IT導入補助金 」がメインでしたが、新型コロナウイルスの影響で、オンライン上のサービスの開始など新たな分野への経営転換が必要になりました。
そのような状況下で生産性やサービスの拡大を狙って、「 事業再構築補助金 」という新しい制度が出来上がったのです。
事業再構築補助金は、ホームページの作成やECサイトにも使うことができ、最大1億円という大規模な支援をしてくれる制度であり、魅力的に感じることでしょう。
この制度を利用するためには、事業計画書の完成度を上げる必要があるので、計画は入念に練っておくことをおすすめします。
また、この制度以外にも従来の制度を利用してホームページの作成をすることもできるので、いろんな選択肢を検討してみましょう。
補助金を利用して、ポストコロナ・ウィズコロナ時代でも活用できるホームページやECサイトを作成してください。