近年、人気を集めている仕事として「 SEOライター 」があります。
ライターと聞くと雑誌などで記事を執筆する人のことをイメージするかもしれませんが、紙媒体とは異なりWeb分野・ネット分野で主に活躍するのがSEOライターです。
この記事では、
- SEOライターとはどういう仕事なのか?
- SEOライターに求められるスキルは?
- SEOライターになるメリットは?
などについて解説していきます。
「 SEOライター 」とは何か
まず、 SEOライターとはどういった職業なのか?について理解していきましょう。
そもそも「 ライター 」とは?
ライターをそのまま訳すと「 作家 」になりますが、一口に作家といってもいろいろあります。
・小説家
・エッセイスト
・放送作家
・ブロガー、文筆家など
など。
明確な定義が存在するわけではありませんが、職業としてのライターは「 ”◯◯というテーマで記事を書いて欲しい”という依頼を受け、執筆する人 」と押さえておけばOKです。
世の中には、思ったことをただ書き連ねてそれで生計を立てているブロガーの人もいますが、こういった人が「ライター」と呼ばれることは稀です。
フォトグラファーやデザイナーのように、依頼を受けてから仕事にあたるのがライターです。
SEOとは?
ライターという言葉はともかく、問題は「 SEO 」です。
これはWeb業界の用語なので、知らなかった人も多いのではないでしょうか。
SEOは「 Search Engine Optimization 」で、つまり「 検索エンジン最適化 」という意味になります。
スマートフォンやPCなどの検索エンジン( 代表例がGoogle )で上位表示させるためのテクニックがSEOです。
なんらかのキーワードで検索をかけたときに、
・1番目に表示されたサイト
・10番目に表示されたサイト
では、どちらの方がアクセス数は多くなると思いますか? もちろん、1番目のサイトです。
検索エンジンで少しでも上の方にWebページを表示させることで、そのサイトへのアクセス数はUPし、結果として広告収入・集客のUPに繋がるのです。
つまりSEOライターの役割は、「 検索エンジンで良い評価をしてもらえるような文章・記事を書くこと 」になります。
関連記事:SEO 対策の方法・費用・効果を徹底解説
自由に・好き勝手に書けるわけではない
SEOライターは「 記事=作品を生む 」という点でクリエイティブな仕事であるといえますが、自分で好き勝手に書けるわけではありません。
例えば「 転職 おすすめ 企業 」というキーワードでの依頼があったとして、単に個人的な感想で企業を羅列するのはNGです。
その記事でどの企業を紹介するのか?についてはリサーチを行なう必要があります。
「 文章を書くのが好きだからライターになりたい 」と考える人も多いですが、日記・感想を書くのとライター業務は全く異なるので気をつけて下さい。
SEOライターは稼げるのか?
ここからはSEOライターの収入面について解説します。
収入の決まり方
どのような契約形態をとっているかにもよりますが、一般的には下記の通りです。
・文字単価:「 1文字1円 」など
・記事単価:「 1記事ごとに◯千円 」など( 最低字数が決められていることが多い )
・固定報酬:「 毎月◯記事を提出する条件で、△万円 」など
どの方式にもメリット・デメリットがあります。
文字単価・記事単価であれば「 書けば書くほど収入は上がる 」一方で、サボり癖がついてしまうと薄給で悩んでしまうでしょう。
固定報酬の特徴はサラリーマンのような安定性にありますが、「 毎月一定数の記事を作らないといけない 」という点が人によってはプレッシャーにもなります。
そして1記事でも足りなければ条件をクリアできないため、忙しい月だと月末あたりで慌ててしまうことも考えられます。
どの方式を選ぶにしろ、SEOライターとして稼いでいくのなら単価を上げていくことが必要です。
差別化ができれば稼げる
単価を上げるための手っ取り早い方法は、差別化を図ることです。
「 他のライターにできないことをできるようにする 」と言い換えることもできます。
というのも、どのライターでも担えるような内容の案件は単価・報酬が低くなっていることが多いからです。
以下に2つ例を出します。
①トレンド系の記事(芸能人の噂、ゴシップなど)
②税制の細かなポイントに関する記事
どちらの方が記事作成で”難しそう”でしょうか?
答えはもちろん②です。
芸能ゴシップの記事はネットで少し調べる程度で作れてしまいますが、税制度に関する記事は正確な知識が要求されるので、誰でも書けるとは言えません。
こういった「 難しいテーマ 」のライティング案件は、そうでないテーマと比べて報酬が格段にUPします。
ライティングで継続的に稼いでいくのであれば、「 強み 」を作っておくことが大切です。
スキルのないライターは稼げない
もし強みを持っていないと「 誰でも書けるような記事 」しか受注できません。
1記事ごとの報酬額が少ないと作業に対するチベーションが上がらず、「 書いているだけで楽しい 」という人を除けば継続していくのは難しくなるでしょう。
なのでSEOライターは、
・自分の専門性or強みを生かす
・強みがないなら作る( →勉強する )
というアクションが重要です。
SEOライターに求められる力
実際にSEOライターとして仕事を進めていく上で必要になってくる技能について解説します。
構成力
まとまった文章を作れることはライターの必須スキルです。
「 あれも書かないといけない 」
「 この要素も入れたほうがいいかも 」
というように、“何を書くか”だけに固執するのではなく、“どうまとめるか”も大切になってきます。
整った構成の文章を作るためには、まず見出しの仕組みを理解するのがベストです。
文章は基本的に「 大見出し→小見出し→段落 」という順序で展開されていくので、どの見出しにどの要素を入れるかを前もって考えておくようにしましょう。
コミュニケーション力
SEOライターはクライアントあっての仕事なので、仕事相手とうまくコミュニケーションしていくことが必要となります。
ネットを使った仕事ということもあり、連絡ではチャットツールを使うのが基本です( Slack・Chatworkなど )。
なのでこれらのツールはスムーズに使えるのが望ましいでしょう。
納期を守る
ライティング案件によっては、納期・提出日がはっきりと指定されているものもあります。「 自分のペースで執筆OK 」という案件であれば、これには当てはまりません。
どの仕事においても同じですが、納期は必ず守るようにしましょう。
何らかのアクシデントが生じ、納期日までの提出が困難になってしまった場合は、なるべく素早くクライアントに連絡を入れるべきです。
SEOライターになるメリット
SEOライターという仕事には、いくつかのメリットがあります。
場所を選ばず働ける
SEOライターが仕事で必要なものは、
・パソコン
・ネット環境
くらいです。
クライアントとの連絡でスマートフォンを使ったりもしますが、仕事する上ではパソコンがあればOKです。
そのため、ノートパソコンを持っていれば自宅以外でも仕事ができます。カフェなどはその代表例でしょう。
「 文章を作るだけならスマートフォンでもいいのでは? 」という意見もありますが、ある程度素早く文字入力するならパソコンの方が便利です。
SEOライターになりたいという方は、自分用のパソコンを1つ用意しておくのがおすすめです。
学歴・資格は関係ない
ライターになるのに「 絶対必要な資格 」はありません。
専門資格などに関わる記事を書くなら、該当する資格を持っていることが条件になるかもしれませんが、一般的なライター業務であれば不要です。
重要なのは「 文章を書く能力があるか 」という一点であり( あとは相手と意思疎通できるか )、これを満たしていれば学歴は基本関係ありません。
そのため、大学生や主婦・主夫が空いた時間に副業としてライティング業務を行うのもおすすめです。
他の仕事にも活用できる
SEOライターの仕事で培ったスキルは、他の仕事にも応用できます。
ライティングを続けることで身につく「 文章力 」は、一般の会社でも書類作成などで役立つでしょう。
また、自分でWebサイトを運営していく場合でも、記事作成のノウハウを持っていればスムーズな更新が可能となります。
Webを活用したビジネスは今後も広がっていくと考えられており、そしてWeb上ではテキストが中心です。
テキストの扱いに精通しているSEOライターの活躍の場は豊富に存在しているということです。
SEOライターの仕事の取り方
では、SEOライターがどのように仕事をとっていくのか?について解説します。
クラウドソーシングサイト
「 ランサーズ 」や「 クラウドワークス 」といった大手クラウドソーシングサイトには、ライティング案件が数多く揃っています。
・ランサーズ公式サイト:https://www.lancers.jp
・クラウドワークス公式サイト:https://crowdworks.jp/for-employee?ref=toppage_hedder
クラウドソーシングは顧客とワーカーの仲介をしてくれる存在で、フリーランスからすると事務の手間を減らすことができるので便利です。
しかしこれらのサイトには「 システム手数料 」が設けられており、報酬額の約20%ほどが天引きされる仕組みとなっています。
報酬額が高くなるほど手数料も重くなってしまうので、クラウドソーシングだけでまとまった収入を得ようとするのはやや難しいでしょう。
Web制作企業から仕事を振ってもらう
Web制作企業は、Webサイト・コンテンツを作ることを仕事としています。
当然その中ではライターにも作業してもらう必要があるので、企業と契約を結んでおくことで仕事を流してもらえるようになります。
優秀なSEOライターを自社で賄いきれないのであれば、外部のフリーランスから探すのが一般的です。
完全初心者だと初めのうちは報酬が安いままですが、実績を重ねることで収入UPは充分に可能です。
直接営業する
メルマガやブログ・SNSを使って宣伝し、仕事をとっていくスタイルです。
1つ1つの仕事を自分で取っていくためには、
・クライアントを納得させるだけの実績
・適切な営業メッセージ
・案件管理
が必要となるため、難易度は高いです。
自分で営業をかけることの最大のメリットは、報酬を高額にしやすい点です。
クラウドソーシングではある程度の相場( 文字単価・記事単価 )があり、システム手数料もかかるので収入の伸びは鈍くなります。
そしてWeb企業と業務委託で仕事する場合も、報酬設定は企業サイドが儲けていることが多いでしょう。
しかし自分で営業していくスタイルであれば、単価は概ね自由に設定していくことができます。( あまりにも高すぎると合意に至らないこともあるので注意 )
SEOライターとしての実績・経験が多くなってくれば、「 自分で営業 」という形を取ってみるのがおすすめです。
これからSEOライターを目指そうという人へ
これからSEOライターを目指すという人に向けて、いくつかアドバイスを紹介します。
いきなり専業は厳しい
SEOライターはきちんと訓練を積めば「 稼げる仕事 」ですが、誰でも簡単にできるという類のものではありません。
恐らく、サラリーマンのほうが収入面では多く稼ぎやすいでしょう。大卒初任給はおよそ20万円とされていますが、フリーランスライターで20万を得るのはかなり大変です。
したがって「 いきなり専業ライターとして生計を立てよう 」と考えるのは危険です。
まずは副業としてライターデビューしてみるべきです。
副業ライターで継続的に仕事ができないのなら、専業化は難しいでしょう。
「 学生のうちから始める 」は良いアイデア
組織で働いている人がすぐに仕事を辞めてライターになるのは危険ですが、学生・主婦( 主夫 )の人がライターを検討してみるのは大いにアリです。
学生の方の中には「 いつかフリーランスで、自分のペースで働けるようになりたい 」と考えている人もいるのではないでしょうか。
就職してからだと副業に手間暇を割くのが難しくなってきますが、学生であれば時間があるので可能です。
家庭を持っている主夫・主婦の方も、自宅で時間が余った時にできる仕事としてライターを選ぶのはお勧めできます。
まとめ
SEOライターの特徴やメリット等について紹介してきました。
SEOライターは「 すぐに高額報酬を得られる 」という仕事ではないものの、スキルが身につけば継続的に仕事を受注できるので安定性があります。
パソコンとネット環境さえあれば作業ができるため、「 田舎で生活コストを抑えてゆっくり過ごす 」といったスタイルもSEOライターなら可能でしょう。