近年様々な場面で耳にするようになった「 DX 」という言葉。本記事ではDXの基本的な概念に加え、おすすめのわかりやすい解説本をご紹介していきます。
初心者向けの入門本から技術的な本まで幅広く取り上げるため、ぜひ目的にマッチしたものを見つける参考にしてみてください。
DX( デジタルトランスフォーメーション )とは?
DXとは、デジタル化によってもたらされる良い影響・変化を指し示す言葉。
業務の一部分をIT化したり、今まで手作業だった過程をシステム化するなど、業種やシチュエーションによって広い意味を持ちます。
ITが発展した現代では、デジタル技術の有無によって生産性や効率が大きく変わります。つまり、いかにDXを導入するかによって、市場競争の結果が決まるともいえるのです。
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DXを本で学ぶ理由・メリット
いざDXを導入しようと考えても「 何から手を付ければいいか分からない 」「 知見のある人がおらず誤ったデジタル化を推し進めてしまう 」といったケースが少なくないようです。
的確にDXを導入するにはDXに対する正しい知識を身に着け、データを分析することが欠かせません。そして、知識や経験を取り込むには、DXに関する本を読むことが効果的です。
実に多くの専門家やコンサルタントが、視点の異なるDX本を出版しています。本は有益な情報を選んで学べるだけでなく、自分のペースで理解を深めることが可能。
専門業者へDXのコンサルタントを依頼する場合であっても、自社側に事前知識があるか否かによって、サービスの質は大きく変わります。
- まずはDXが何なのか理解したい
- DXに関するわかりやすい解説がほしい
こうした人にとって、本を用いて自分のペースでDXを学ぶことがおすすめです。
DXを理解したい人へおすすめ!人気のDX本ランキング17選
ここからはDXに関するおすすめの本を、ランキング形式で17冊ご紹介していきます。人気度やレビューの高さも考慮しているため、ぜひ自身にマッチした本を見つける参考にしてみてください。
17位:3ステップで実現する デジタルトランスフォーメーションの実際
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07872FRTN
DX関連のコンサルティング経験が豊富な株式会社ベイカレント・コンサルティングが出版している本。
日本企業が抱える問題を踏まえたうえで、実行するべきアプローチ・戦略を解説しています。経営層に向けたDXの教科書のような位置づけです。
具体的な事例集というよりは、DXのための組織編制・必要な人材・戦略の立て方・統制方法・デジタル化実践のコツなど、方向性を示した本といえます。
- 自社が今どのポジションにいるのか客観視したい
- 経営者・役員の立場からDXの成功法を知りたい
- 日本企業にどのようなDXが求められるのか理解したい
こうした考えの人達に本書が役立つことでしょう。
16位:データレバレッジ経営 デジタルトランスフォーメーションの現実解
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07T4N5F85
DXという言葉を聞いても、「 何をどのようにデジタルすればいいのか 」が具体的にイメージできない人が多いのではないでしょうか。
こちらの本では、経営判断の土台となるデータ収集・分析・活用の重要性を解説しています。
DXに関する情報を調べるとAIやIoTなどの手段が先行しがちです。
しかし、これらを的確に導入するには明確な目的を決め、それにマッチしたデータ収集が欠かせません。また、分析することで課題が見え、具体的な手段が見えてきます。
- DXの手段を選ぶ基準・根拠を知りたい
- 自社の現状を分析したい
- DXの概要本より具体的な運用方法を調べたい
こうした考えの人におすすめの本です。
15位:リーダーが育つ変革プロジェクトの教科書
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07L3J8VHB
DXを推し進める時の問題として、「 知見のある人材がいない 」「 組織の統制が取れない 」などが挙げられます。
こちらの本は変革に伴う“ 企業におけるリーダー論 ”を解説しており、DXを推進・持続するための具体的な手法を学べます。
- DXプロジェクト立ち上げたいが人材が足りない
- リーダーにはなったがメンバーを育てる方法が分からない
- 組織のメンバーが変革について来れるか不安
こうした悩みを抱える人にぜひ読んでほしい本です。
14位:対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B0777KPLZP
DXの第一人者ともいわれるスイスIMDビジネススクールのマイケル・ウェイド教授を始め、様々な専門家が執筆に携わっているDX本。
デジタル化によって業界の競争基盤を変える企業のことをデジタル・ディスラプター( 破壊的イノベーター )と呼び、既存企業が生き残るための問題・戦略を解説しています。
- 自社が置かれている状況を把握したい
- 今までの業務をデジタル化するメリットを知りたい
- 経営悪化や低迷をデジタル技術で解決したい
こうした考えの人へおすすめの本です。
13位:Beyond 2025 進化するデジタルトランスフォーメーション
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B085SX4M7X
多方面でビジネスソフトウェアを提供するグローバル企業・SAP。SAPジャパンに所属するスペシャリストの19人が世界のDX成功事例を分析し、日本企業への適用方法を解説した本です。
本の中では様々な企業のDX実例を紹介しており、それぞれの背景・苦労・目的を踏まえているおかげで、「 DX導入をイメージしやすい 」「 考える力が身に付く 」と評判。
また、デジタル化の手法だけにとどまらず、ビジョン・思想などのマインド要素にも触れるため、最後まで読み進めやすい内容となっています。
- DXの導入事例を詳しく知りたい
- 世界・社会全体のDXにまつわる情勢を把握したい
こうした目的の人へおすすめの本です。
12位:未来IT図解 これからのDX デジタルトランスフォーメーション
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/4844369946
DXが活発化する未来に焦点を当て、これから求められるDXの方向性を解説した本。
意識・組構造・制度・権限・人材といった複数の視点から、DXによる具体的な改革方法を示してくれます。過不足なく情報がまとまっているため、DXのイメージ像を掴みたい初心者にピッタリな教科書本です。
- DXの意味を知るためのわかりやすい本が欲しい
- 具体的な実践方法を教えてほしい
- まずは基礎を固めたい
こうした目的の人におすすめといえます。
11位:DX実行戦略 デジタルで稼ぐ組織をつくる
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/4532322928
こちらもスイスIMDビジネススクールのマイケル・ウェイド教授を始めとする専門家が執筆しているDX本。
既存企業がDXへと移行・推進する前提の内容となっており、DXに失敗する原因・実現する方法・必要なアクションを、客観的に分析・解説してくれます。
- DXを取り入れる際の組織統制の方法を知りたい
- 他の企業がどのようにDX推進に成功したのか分析したい
- DX導入の注意点と成功法を把握したい
こうした考えの人におすすめのDX本です。
10位:世界一わかりやすいDX入門 GAFAな働き方を普通の日本の会社でやってみた。
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B08KBLCMJV
数々のDX事例を取り入れ、デジタルビジネスを成功させてきたGAFA( Google 、Apple 、Facebook 、Amazon )。
こちらの本ではGAFAのDX事例を分析した後、日本企業に落としこんで解説しています。
筆者の経験に基づく表現が含まれるため同じ目線で読みやすく、改革に抵抗する人への対処法やアクションプランなど、地に足の着いた具体的な内容が好評です。
- GAFAの働き方や思想を参考にしたい
- DX導入の体験談を聞きたい
- 自社にマッチしたDXの促進方法を見つけ出したい
こうした人向きなDXの本です。
9位:DXの真髄 日本企業が変革すべき21の習慣病
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B08L4CD5K8
日本企業が抱えるDXの課題を、コンサルタントの視点から「 業務 」「 組織・人 」「 IT・新技術 」の3つに分けて解説した本。
実際にコンサルタントした事例をピックアップしているため、具体的なイメージを掴みやすいです。
また、タイトルにもある“ 21の習慣病 ”は自社を客観視するためのチェックシートとして活用できます。
「 DX 」と聞くと新しい技術に注目してしまいがちですが、こちらの本では技術よりも「 変革を起こすこと 」の重要性を再認識できることでしょう。
- 自社の体制を客観視したい
- コンサルタント視点のDXを理解したい
- DX推進に失敗・成功する日本企業の共通点を把握したい
こうした目的の人へおすすめなDX本です。
8位:サブスクリプションシフト DX時代の最強のビジネス戦略
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B081DXNFY7
SaaS・サブスクリプションに注目したDX本。執筆しているのは、ビジネスで役立つクラウド系サービスをSaaS・サブスクリプションで提供するTeamSpiritの創設者です。
TeamSpiritは新規参入ながら高いシェアを誇り、サブスクビジネスの成功事例そのものといえます。
こちらの本は、サブスクビジネスの概要・メリットを知るための教科書本のような位置づけ。
TeamSpirit経営者・実務者の目線での経験談をたくさん用いているため、物語を読むような感覚でサブスクリプションを学べます。
- サブスクリプションを理解したい
- 体験談をベースにしたDX本を読みたい
こうした人へピッタリな本といえます。
7位:デジタル時代のイノベーション戦略
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07S9W4L7N
GAFAなどのデジタルネイティブ企業を紹介しつつ、日本企業特有の問題点やその解決方法に迫るDX本。
IoTやAIといったデジタル技術を導入するうえでのポイントを学べます。
また、あえて「 DX 」という言葉を使わず、「 デジタル時代にどのようにイノベーション( 革新 )を起こすか 」について解説しています。
導入後に直面しがちな課題を現場目線でピックアップしているため、DX推進の一歩を踏み出す際に心強い本になることでしょう。
さらにはイノベーションを起こし続ける企業についても解説しており、長期的なDX事業を支えるヒントになります。
- 実務担当者に向けたDX本を探している
- 実用的なデジタル化の手順・コツを知りたい
このように、実務目線の解説本を求める人へおすすめです。
6位:マーケティング視点のDX
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B08L4G61P8
国内外のDX事例が数多く記載されており、初心者目線でもわかりやすいDX本。DXの基本知識を学んだ後に実例を見ることができるため、入門から応用までスムーズに理解を深められます。
また、タイトルにもあるように消費者の需要を捉えた“ マーケター目線 ”でDXについて考えている点がこの本の特徴。
供給者側の一方的なDXにならないよう、どのように需要と供給をマッチすると良いか実例をもとに解説しています。
- DXの基礎を学びたい
- より多くのDX事例を見たい
- DXの目的を明確にしたい
こうした人向けのDX本といえます。
5位:企画立案からシステム開発まで 本当に使えるDXプロジェクトの教科書
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B08693P8TN
Amazonのコンピュータサイエンスカテゴリでベストセラーを獲得した本。複数企業のDXプロジェクト運営を手掛けた筆者が、構想・テスト・リリースまでの工程を実務目線で詳しく解説しています。
本の序盤では基幹系システム開発プロジェクトとDXプロジェクトの違いに触れ、従来のシステム開発のやり方だと生じる問題点に迫ります。
また、それぞれのプロセスを上手に進めるコツが分かるため、リアルにプロジェクト進行をシュミレーションできるでしょう。
- DXプロジェクトとはどんなものか全体像を知りたい
- DX関連業務で悩んだ時の手引きが欲しい
このようにプロジェクトの流れや概要を押さえたい人におすすめの本です。
4位:いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B08KFZH8HH
DXについて興味を持った初心者にピッタリな一冊。DXの概念・企画・開発プロセスや専門用語を、わかりやすく丁寧に解説してくれます。
青黒の2色刷りでキャラクターなども登場するため、途中で挫折しにくい最後までサクサク読める教科書本です。
まずはこの本で予備知識をつけてからだと、他のDXに関する本の内容も理解しやすくなることでしょう。
- 初心者向けのわかりやすいDXの本を探している
- 難しい解説本には抵抗がある
こうした人からの評価が高く、最初の1冊におすすめの本です。
3位:イラスト&図解でわかるDX(デジタルトランスフォーメーション)」
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B0838KC1G9
イラストと図を用いてわかりやすくDXについて解説している本。情報が充実しており、初心者でもスムーズにDXへの知識を深めることができます。
ヘルスケア・農業・自動車・宇宙・エンタメなど、多岐分野に渡って記載されているおかげで、DXとはどんなものなのか網羅的に学べるでしょう。
- わかりやすいDXの本を探している
- 色々な分野のDX事例を網羅的に知りたい
- 今後のDXにおける指針を知りたい
こうした目的に応えてくれる良書といえます。
2位:ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07YNJSCG8
WindowsやGoogleアプリの開発経験がある筆者が、ソフトウェアがビジネスの中心を担う「 ソフトウェア・ファースト 」という視点でDXについて解説しています。
歴史的背景・ソフトウェアが重要な理由・企画や組織編制の方法など、知識の習得から実務への応用まで手広く学ぶことができるでしょう。
技術者目線の著書なので、エンジニアなどの専門的な解説を求める人にも向いています。
DXに関する本を読むと「 技術よりも改革の方が重要 」と言われることが多いですが、こちらの本は技術面にもしっかりと着目しており、より具体性があります。
- IT企業従事者やシステム開発者向けの本を探している
- 明確かつ具体的な指針が欲しい
このように、一歩踏み込んだ実用的なDX本を求める人へうってつけです。
1位:アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る
参照/https://www.amazon.co.jp/dp/B07YNJSCG8
DX関連の本でも、とりわけ知名度の高いベストセラー。中国を始めとする世界のDXの潮流を紹介しつつ、背景にある考え方を分かりやすく解説しています。
また、日本社会においてデジタル・ビジネスで成功するための方向性に迫っているため、実用性も兼ね備えています。
なぜDXが重要なのか。そして、今の日本には何が足りないのかを客観視できる書籍で、マインドセットを変える大きなきっかけになり得るでしょう。
- 世界での日本の立ち位置を知りたい
- 具体的な事例から学びたい
- DXの概念や重要性などの本質を理解したい
こうした考えの人におすすめの本です。実際に口コミ・レビューでは、読むことによって「 視野が広がった 」「 焦りを感じた 」などの気持ちの変化が多く見られます。
本を通してDXへの知見を深めよう
「 DX 」という言葉を頻繁に聞くようになった今、DXにまつわる良書がたくさん出版されています。
初心者向けのわかりやすい本、人材育成や組織統制を主体にした本、エピソードを交えた実用的な本など、様々な視点の本が揃っているのです。
ぜひ今求めている情報に合わせて本を選び、DXへの知見を深めましょう。