フリーランスとアルバイト、どちらの働き方をしようか迷っている方も多いと思います。
一見同じような働き方かと思われがちですが、実はこの2つの働き方は全く異なるものです。
フリーランスとアルバイトの働き方、この両者をよく理解せず自分に合っていない働き方をしてしまうと、結果的に自分の収入を減らしてしまうことになりかねます。
自分にとって最適な働き方を見つけられるために、この両者の特徴をよく理解しておくことが必要です。
フリーランスとアルバイト、それぞれの働き方の特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
フリーランスとアルバイトの働き方の違い
ではまず、フリーランスとアルバイトの実際の働き方の違いを比較してみましょう。
それぞれ同じ項目で違いを比較しているので、実際に自分が働くとしたらどちらがいいかを想像してみると良いです。
働く上での共通項目でも、フリーランスとアルバイトではかなり違いがあるため、まずはその違いをよく理解することが重要といえます。
雇用形態の違い
フリーランスは会社との雇用契約を結ばず、案件単位での契約となる場合がほとんどです。
会社員と違い一つの企業に属さず、企業から直接仕事の依頼があった際に業務委託(請負)契約という形で契約を結びます。
なかには半年から一年という長期の契約を結ぶ企業もありますが、契約要項は企業によって大きく異なるのです。
一方アルバイトは、企業との間に雇用契約を結びます。
企業が雇い主、働く側が従業員という関係が成り立つのです。
もちろん就業時間や会社の規定によって、社会保険に加入するかしないの違いはありますが、フリーランスは社会保険にも雇用保険にも加入しないためそこは大きな違いとなります。
給与形態の違い
フリーランスは、案件が単発もしくは継続的に発生することで企業と業務委託契約を結びます。
そしてその成果物( 納品物 )に対して一定の報酬をもらうことが出来るのです。
すなわち、収入は常に一定ではなく発生した案件ごとに大きく異なります。
一方アルバイトの給与体系は、時間給となることが多いです。
なかには、日雇い業務などで日給を支払う場合もありますが、通常の職種であればほとんどが時間給での支払いとなります。
仕事をした時間の分だけ給料が発生するという形です。
働く場所の違い
フリーランスの仕事で多いのは、エンジニアやデザイナーといったIT関連の仕事です。
このような職種の人は、基本的にはパソコンがあれば業務が可能なため、自宅やカフェなど好きな場所で仕事をすることが可能となります。
すなわち「 出勤 」をする必要がない場合が多いということです。
最近では、テレワーク・リモートワークという言葉をよく耳にするようになりましたが、特にIT業界はいち早くこれを普及させ、在宅でも通常と変わりなく業務が出来るようになりました。
しかし、アルバイトではこの働き方は難しいでしょう。
基本的には職場があり、決まった時間に出社し、業務をこなす。働く場所は常に決まっています。
働く時間の違い
フリーランスは働く場所だけでなく働く時間も自由に選択することが可能です。
在宅で仕事をする人であれば、1日のサイクルの中で仕事とプライベートの時間を設定し、好きな時間に業務をこなすことができます。
体長が悪いときなどは、無理をせずいつもより多めに睡眠をとるといったことも可能です。
一方アルバイトは働く時間は全てシフトで管理されているため、決まった時間には仕事に行かなければなりません。
当然、遅刻をすればその分の給料は減ってしまいます。
フリーランスのメリット
フリーランスとアルバイトの働き方の違いを説明したところで、フリーランスのメリットを紹介していきます。
フリーランスのメリットはやはり自由度が高いというところでしょうが、その他にもいくつかメリットをみてみましょう。
仕事をすればするほど収入が増える
フリーランスは最初に紹介したとおり、企業と業務委託契約を結んでいます。
案件の提出に対してその報酬を支払うため、抱える案件の数が増えればその分もらえる報酬額も増えていくのです。
一度に複数の企業から複数の案件を抱えることも可能なので、稼ぎたければ働いた分だけ収入が増やせるというのがフリーランスの大きなメリットでもあります。
当然進捗の管理などは、自分で行うため無茶は禁物ですが、なかには会社員の何倍も稼ぐフリーランスも数多く存在しているのも事実です。
働く場所や時間を自由に選べる
フリーランスの一番の魅力は、やはり働く場所と時間を自由に選べるというという部分でしょう。
自宅やカフェ、天気が良ければ公園などでパソコンを開いて仕事をする、そのような働き方はフリーランスにしかできないといえるでしょう。
その時の気分で働く場所を自由に選択可能なため、仕事に対するモチベーションも常にキープすることが可能です。
よけいな人間関係に悩まずにすむ
フリーランスは、基本的に1人で業務をこなすことが多いため、会社に出勤するという概念が存在しません。
そのため、同僚や上司という存在も無いので人間関係のストレスなどは圧倒的に少ないです。
元々人付き合いが苦手な人であれば、まさに理想的ともいえる働き方でしょう。
フリーランスのデメリット
いいこと尽くしにみえるフリーランスにも悪い面はもちろん存在するのです。
今度はフリーランスという働き方のデメリットを紹介していきます。
仕事がなければ収入も無くなる
フリーランスは、会社員の何倍も稼げる可能性がある反面、仕事が獲得できなければ収入が全く得られないというデメリットもあるのです。
特に独立してフリーランスになりたてのうちは、安定して仕事を取れずに数ヶ月は収入も不安定になるでしょう。
貯金が全く無い状況でいきなりフリーランスになるということは、出来るだけ避けるべきです。
全てが自己管理
フリーランスは仕事から時間から身の回りのことは全て自己管理です。
会社員であればある程度は会社の指示があり、それに沿って業務を行います。
しかしフリーランスになると、クライアントとのやり取りから作業の進捗管理まで自分で行うため、場合によっては相手に迷惑をかけてしまうこともあるのです。
また、保険や税金に関しても自分で手続をしないといけないため、ある程度自己管理ができていないと後々困ることも出てくると思います。
アルバイトのメリット
続いてアルバイトのメリットを説明していきます。
フリーランスの働き方が自由なスタイルに対して、アルバイトの働き方にはどのようなメリットがあるのかみていきましょう。
安定した収入が入る
アルバイトはフリーランスと違い、シフト制での勤務となります。
あらかじめ自分の希望を提出することで、希望の時間帯に仕事をすることが可能です。
これによってアルバイトは、ある程度安定した収入を手にすることが可能となります。
フリーランスが案件次第で収入が大きく左右されるのに対し、アルバイトは希望さえ出しておけばある程度の決まった額を毎月稼ぐことが出来るのです。
働く時間をある程度自由に決められる
シフトを提出することによりアルバイトは好きな時間に勤務することが可能です。
フリーランスであれば納期が当然あるので、締め切りに間に合わなければ徹夜で作業したり、休み関係なしに作業することもあるでしょう。
しかしアルバイトであれば、自分の希望に沿った時間帯で仕事を出来るため、プライベートとの両立もしやすいです。
時間に追われることも無く、かつ自由に働けるのはアルバイトの大きなメリットともいえるでしょう。
辞めようと思えばいつでも辞められる
フリーランスは案件を完了させるまでが契約です。
仮にこれを破り、途中で放棄してしまうと契約違反で訴えられてしまうこともあります。
その点アルバイトは、職場の雰囲気や仕事内容が合わないということであれば、すぐに辞めることも可能です。
当然、いきなり連絡もなしに行かないという社会人としてやってはいけない最低限のルールはありますが、それでもフリーランスに比べればその点ではアルバイトの方が自由といえるでしょう。
アルバイトのデメリット
アルバイトにはアルバイト特有のメリットがあります。
では、フリーランスと同じようにアルバイトにはどのようなデメリットがあるのかをみていきましょう。
高い給料は望めない
フリーランスであれば案件によっては一件で数十万円といった内容の仕事が取れることがありますが、アルバイトではそうはいきません。
アルバイトは時給制なので、仮に昇給したとしても数十円〜数百円がいいところでしょう。
アルバイトだけで月に数十万円稼ごうとなるとそれはなかなか厳しいかもしれません。
職場での人間関係に悩むことも
アルバイトは基本的には職場で一番下っ端として扱われることがほとんどです。
その際、上司から理不尽なことを言われたり、きつい仕事を任されてしまうこともあるかもしれません。
また、複数人のアルバイトが勤務していることが多いので、同じアルバイトでも人間的に相性が合わなかったりすることもあると思います。
そのような人間関係に悩むことも可能性としてあることを覚えておきましょう。
フリーランスがアルバイトをする目的
フリーランスとアルバイト、それぞれ働き方にメリット・デメリットがありました。
では、フリーランスをしながらアルバイトをすることはどうなのでしょうか。
フリーランスになりたてでまだ収入が安定しない人にとっては、アルバイトと併用することで上手く生活をすることが可能です。
実際に、フリーランスをしながらアルバイトをしている人はたくさんいるのが現実なので、そのような人たちはどのような目的で両者を併用しているのかその目的についてみていきましょう。
ある程度の安定収入を確保できる
フリーランスとアルバイトを併用することで最低限の収入を確保できます。
まだ仕事が安定して取れないフリーランスであれば、なおさら最低限の収入は確保しておかなければ生活することが困難となります。
フリーランスとしての仕事が取れるようになってきたら、アルバイトを徐々に減らしていくことも可能ですし、その逆も可能です。
両者を上手く併用し収入を安定させつつ、メインであるフリーランス業に注力することをおすすめします。
職種によってはスキルアップにつながる
本業と同じ職種でアルバイトをすることも可能です。
例えば、webデザイナーがデザイン会社のアシスタントとしてアルバイトをするといった働き方が挙げられます。
アルバイトとして収入を得つつ、学んだことを本業に活かせるようスキルアップを図るのもおすすめです。
気分転換になる
先ほどとは逆の目的で、本業とは全く違う職種のアルバイトをする働き方もあります。
普段は在宅でフリーランスとして働いている人が、気分転換としてあえて身体を動かすような仕事をするのも一つの手段です。
一日中家にいて運動不足になりがちなフリーランスですが、たまに身体を動かすことで運動にもなるうえ、本業のことを考えない時間を作るのも良いかもしれません。
フリーランスがアルバイトをする際の注意点
フリーランスとアルバイトを上手く併用することで様々なメリットがありますが、上手く併用できないと逆に本業に悪影響を与えることもあります。
アルバイトと併用する際注意しておくべきことを解説していくので、最低限の線引きはしておくように心がけておきましょう。
働く時間によっては本業を圧迫してしまう
収入をある程度確保することは生活してくうえでとても重要です。
しかし、むやみやたらとシフトを入れればいいというわけではありません。
夜勤の方が高時給だからと言って、不規則な生活が身体に染み付いてしまうと普段の生活リズムが崩れてしまいます。
身体が疲れていたり、睡眠不足で本業の納期に間に合わないといったことがあってはなりません。
あくまでフリーランスが本業であるならば、アルバイトは最低限にして本業の方で早く結果を出せるようにならなければいけないのです。
本業での収入が増やせないことも
アルバイトとしてある程度安定した収入を稼げるため、その生活に慣れてしまうこともあります。
そうなってしまうと、いつまでも本業一本で独立することもできません。
アルバイトの収入がメインになってしまうといつまでも生活に余裕は生まれませんし、本業でのスキルもいつまでもあがりません。
フリーランスとして生きていくという意識を常に持ちながらバランス良く仕事をすることが重要です。
フリーランス案件探しにおすすめのサイト
フリーランスは、いつまで待っていても案件が獲得できるわけではありません。
だからと言って、何の実績もないまま企業に営業するのもなかなかハードルが高いものです。
そのようなフリーランスの人のために、フリーランス向けの案件紹介サイトをいくつか紹介していきます。
レバテックフリーランス
画像引用元:「 レバテックフリーランス 」公式HP
主にエンジニア案件に特化した有名なサイトです。
無料登録で、エージェントが自身のスキルや希望の職種、希望の報酬単価をヒアリングした後おすすめの案件を紹介してくれます。
フリーランスのエンジニア、デザイナーを目指す人なら必ず登録しておくべきでしょう。
フリーランススタート
画像引用元:「 フリーランススタート 」公式HP
フリーランススタートは情報量が豊富で、IT関連以外の通信事業、ゲーム業界、金融業界といった多岐にわたる職種のフリーランス求人情報を掲載しています。
フリーランスといえばエンジニアといったIT関連が多いですが、その他の職種でフリーランスを目指している人であればチェックしておくと良いでしょう。
Indeed
画像引用元:「 Indeed 」公式HP
フリーランスとは、あまり馴染みがないかもしれませんが、Indeedでは業務委託での募集が多く掲載されています。
ライター、エンジニア、デザイナー、コンサルタントなど様々なフリーランス募集が出ているため常にチェックしておくことをおすすめします。
フリーランスのバイト探しにおすすめのサイト
フリーランスがアルバイトを探す際求人サイトを活用するのが一般的です。
求人サイトはたくさんありますが、その中でも探しやすさや情報量に注目していくつか紹介していきます。
タウンワーク
画像引用元:「 タウンワーク 」公式HP
タウンワークは日本最大級の求人サイトです。
全国どこでも、より細かいエリアに絞って求人情報を探すことができます。
シフトの自由度や、ある程度やりたい職種が決まっているなら情報量が多いところで探すのが一番おすすめです。
Indeed
画像引用元:「 Indeed 」公式HP
ふたたびIndeedですが、Indeedは勤務形態での検索が便利なうえ、情報量も多いです。
余計な情報やレイアウトが無くシンプルなサイトなので、検索する際見やすく便利なサイトとなります。
Indeed上で簡易履歴書が制作でき、応募したいと思ったらそのまま履歴書のデータを企業に送信してくれるため選考のスピードが早いのが魅力です。
マイナビバイト
画像引用元:「 マイナビバイト 」公式HP
マイナビバイトは、Indeedとは逆に写真や企業で働く人の様子をたくさん掲載しているため、実際の職場の雰囲気が分かりやすくおすすめです。
どうしても求人を探していて、魅力的な内容だけど雰囲気がわからないという方は、マイナビバイトで探すことをおすすめします。
もちろん情報量も多く、検索機能も使いやすいため他のサイトなどと併用すると良いでしょう。
まとめ
フリーランスとアルバイトは似たようで全く違う働き方です。
しかしそれぞれメリット・デメリットがあるため両者を上手く併用することをおすすめします。
コロナウイルスの影響で仕事が減ってしまった人もたくさんいますし、仕事を失ってしまった人もいるでしょう。
逆にこれを機に新しい働き方を試みる人もたくさんいます。
しかし、フリーランスとして独立してもすぐに収入は安定しません。
そこで、アルバイトと併用してなんとか生活していこうという人もたくさんいるでしょう。
やりたい仕事をしつつ、生活を安定させ、なおかつスキルもさらに磨かなければいけません。
フリーランスとアルバイトを上手く併用するとそれら最低限必要なことも実現可能なので、自身でしっかり計画して行動することが重要なのです。