MEO

MEO対策のクリック率とは|MEO対策を万全にする方法を解説

MEO対策とは?

まず、MEO対策の概要について説明していきます。

すでにMEO対策について熟知している方には復習として、まだMEO対策の知見がない方は、大枠を理解していきましょう。

MEO対策の概要

MEO対策は、そもそも誰が、何のためにやるべきものなのでしょうか?

MEO対策は、店舗を所有している経営者の方が、インターネット集客を成功させるための施策です。

では、MEO対策とは何でしょうか?

MEOは、Map Engine Optimizationという英語の頭文字を取った略称のマーケティング専門用語です。日本語訳では、Google のマップエンジンの最適化と言います。

ただし、MEOという略称は日本のみで使用されていて、海外ではローカルSEOとして知られています。

MEO=Googleマップエンジンの最適化とは一体どういうものなのでしょうか。

「 業種  地域の名称 」「 サービスの名称 地域の名称 」で検索した結果をローカル検索結果といいます。

あなたが、例えば、Googleで「 イタリアン 新宿 」と検索すると、ただ検索順位が表示されるだけではなくGoogle マップの新宿周辺の場所に「 イタリアン料理店 」が表示されます。

そして、表示されたローカル検索結果は、地図の下に選ばれた3店舗だけが情報を無料で掲載されます。これをMEO( ローカルパック )と言います。

MEO対策とは、この選ばれし3店舗の枠の中に入るための施策のことを指します。

MEO対策の重要性

まだまだ認知度の低いMEO対策ですが、SEOよりも上位に表示されることや、スマホを使用して検索している人が増えていることなどから、今かなり注目されつつあります。

そして、MEO対策が注目されている理由は、手軽に始められるし、メリットが多くコスパが非常に良いからです。

例えば、費用のかかるGoogle広告とは違って、SEO対策と同様に無料でできる上に、前述の通り広告の下、SEOの上に表示されます。

しかも、その検索キーワードに広告が表示されなければ、実質一番上に掲載されるということです。

SEO対策も無料で始められ、無数の競合他社と勝負をする必要がありますが、MEO対策は、あなたの店舗があるエリアの競合他社とのみ戦えば良いだけです。

つまり、MEO対策は、SEO対策より競合相手が少なく、費用もかからない、その上SEOよりも上に表示されるので、コスパが非常に良いのです。

ですから、店舗経営者で集客を成功させたい方は絶対にやるべき施策なのです。

今更聞けないクリック率とは?

インターネット集客を行う上では、絶対知っておくべきクリック率。一度は、聞いたことのある名称ではないでしょうか。

でも実は、意外にクリック率とは何かを分かっているようで、分かっていない人が多いのが現状です。

ここでは、今更聞けないクリック率とは何かについて説明していきましょう。

クリック率とは

クリック率は、英語でClick Through Rateと言います。マーケティング業界では、その英語の頭文字を取って、クリック率のことをCTRとも呼ばれています。

クリック率=Click Through Rate=CTRと覚えておきましょう。

クリック率( CTR )は、広告やコンテンツが表示された回数におけるユーザーがクリックした割合のことを指します。インターネット広告やSEO対策などでよく使用される用語です。

例えば、インターネット上の広告で、広告が表示された回数( インプレッション数 )のうち、広告がクリックされた回数の占める割合のことを指します。

そして、このクリック率( CTR )の値を見れば、検索結果ページに表示されたタイトルや内容がユーザーのニーズにどのくらい合っているかを推測することができます。

クリック率の計算方法

では、クリック率( CTR )はどのようにして計算するのでしょうか。

クリック率( CTR )=クリック数÷インプレッション数×100

■クリック数は、ユーザーがクリックした回数

■インプレッション数は、広告やコンテンツが表示された回数

例えば、コンテンツが100回表示されたうち、50回クリックされた場合。

計算式は以下になります。

50÷100×100=50

クリック率( CTR )は50%となります。

クリック率( CTR )は、表示された広告やコンテンツのタイトルや内容などのテキスト、媒体、掲載される場所や時間など様々な要因が関係して、その割合が変動します。

表示された広告やコンテンツに対して、多くクリックしてもらえれば、クリック率が高い、もしくはCTRが高いと言います。

逆にクリックしてもらった数が少なければ、クリック率が低い、もしくはCTRが低いと言います。

SEO、Google 広告、MEOのそれぞれのクリック率の違いについて

クリック率( CTR )はどういうものかをご理解いただけたところで、SEO、Google広告、MEOのそれぞれのクリック率の特徴について説明していきます。

SEOのクリック率

SEOでは、ユーザーは、表示された検索結果の中から、自分のニーズに合っていそうなページのタイトルをクリックします。

ユーザーのニーズに合っていそうなタイトルや内容を表示できていれば、クリック率( CTR )は上がります。逆にユーザーのニーズに合わない場合は、クリック率( CTR )は下がります。

ユーザーのニーズに合ったタイトルや内容を掲載することを最適化すると言います。

つまり、最適化できていればクリック率( CTR )が上がりますし、最適化出来ていなければクリック率( CTR )は下がるという仕組みです。

一般的にSEOでのページのクリック率は掲載される順位によって大きく左右されます。

当然、上位の方に掲載されている場合はクリック率が高くなる傾向です

SEOのエキスパートであるBacklinko社は、500万件のGoogle検索結果、874,929ページと5,079,491件の検索クエリのクリック率のデータ分析をしたと2019年8月27日に公表しました。

Google のオーガニック検索結果( SEO )での第一位の結果は、平均のクリック率( CTR )が31.7%であったとのことです。

参照:Backlinko社による発表

デジタルマーケティングの企業であるSmart Insights社は、多くの業界において、オーガニック検索結果( SEO )の上位3位までで、クリックの50%以上を占めるということを2018年7月9日に発表しています。

業界 1位 2位 3位 それ以外
航空業界 78% 11% 4% 7%
メディア 64% 9% 9% 17%
金融、保険 64% 12% 5% 19%
オンラインゲーム 61% 12% 8% 19%
自動車産業 60% 19% 6% 16%
アパレル、美容 59% 11% 4% 26%
携帯電話 56% 15% 7% 21%
政府、非政府組織 55% 15% 10% 19%
量販店 55% 8% 7% 31%
企業情報 53% 12% 8% 27%
ハードウェアメーカ 51% 17% 8% 25%
イベント 50% 10% 9% 32%
食、料理 46% 17% 9% 28%
ソフトウエア 44% 20% 8% 28%
ホーム、ガーデニング 42% 9% 9% 40%
PC、電化製品 39% 9% 8% 44%

引用元:Smart Insights社による発表

Google広告のクリック率

Google 広告の検索広告とディスプレイ広告のクリック率( CTR )について説明していきましょう。

Google広告の検索広告とディスプレイ広告クリック率( CTR )も、SEO同様業界によって差はあります。

検索広告でのクリック率( CTR )の平均値や目安は、掲載される場所、検索語句が商品名やブランド名、会社名などの固有名詞系かどうか、またどの検索エンジンに表示されているかなど、様々な要因によって変わります。

ディスプレイ広告は検索広告と比較すると平均クリック率が低いと言われています。

Googleのプレミアムパートナーであるアメリカのオンライン広告会社WordStream社は、すべての業界で、Google広告の平均クリック率は検索広告で3.17%、ディスプレイ広告で0.46%、と2020年7月17日発表しています。

Google広告( 検索広告、ディスプレイ広告:GDN )の業界別平均クリック率を以下のように公表しています。

業界 CTR:検索広告 CTR:GDN
出会い系 6.05% 0.72%
旅行&ホスピタリティ 4.68% 0.47%
支援団体 4.41% 0.59%
自動車関係 4.00% 0.60%
教育系 3.78% 0.53%
不動産系 3.71% 1.08%
医療系 3.27% 0.59%
法律系 2.93% 0.59%
ファイナンス&保険 2.91% 0.52%
Eコマース 2.69% 0.51%
産業系 2.61% 0.50%
ホーム系 2.44% 0.49%
就職系 2.42% 0.59%
B2B 2.41% 0.51%
消費者サービス 2.41% 0.46%
技術系 2.09% 0.39%

引用:WordStream社による発表

Googleの公式発表によると、クリック率( CTR )が高い広告はユーザーにとって有益で関連性が高いそう。

さらに、クリック率( CTR )は広告ランクを決定する一要素であり、キーワードの推定クリック率( CTR )にも影響するとのこと。

参照:Google:CTRについて

確かに、Google 広告の検索広告とディスプレイ広告のクリック率( CTR )の高さは、広告のランクにも影響しますし重要ですが、クリック率( CTR )が高いからと言って必ずしもCVに繋がる訳ではありません。

クリック数( CTR )が低くても、CVが良かったりすることもあります。

ですから、Google 広告では、クリック率( CTR )よりもCPA:顧客獲得単価( 1件の成果獲得( CV/コンバージョン )にかかるコスト )を重視することが大事です。

MEOのクリック率

最後にMEOのクリック率( CTR )について説明していきましょう

MEOのクリック率とは、MEO( ローカルパック )に表示された3店舗のいずれかをクリックした割合のことを指します。

業種によっても異なりますが、一般的にMEOのクリック率は3%~9%くらいと言われています。

ユーザーが必ずしも店舗だけを検索しているわけでないので、SEOで1位を獲得している平均のクリック率( CTR )より低いと言われています。

ちなみに、自然検索で1位として表示された検索結果よりもMEO( ローカルパック )の3店舗の方が上に表示されます。

つまり、自然検索で1位を獲得した場合のクリック率( CTR )が高くても、MEO( ローカルパック )の三枠に選ばれた方が上位掲載されるという仕組みです。

しかも地図とセットで表示されるので注目度もUPなのです。

ただ、ご自身の店舗情報がMEO( ローカルパック )三枠に選ばれたとしても、残念ながらそのクリック数( CTR )は調べることはできません。

なぜならば、Googleマイビジネスの管理画面では、MEO( ローカルパック )に表示されたあなたの店舗情報のクリック率( CTR )を確認することができないからです。

MEO( ローカルパック )においては、クリック率( CTR )を計上することができないことを押さえておきましょう。

MEO対策におけるクリック率の重要性について

MEOでは、クリック率( CTR )を確認することはできませんが、MEO( ローカルパックの )三枠に入るためには、クリック率( CTR )も重要な要素です。

では、MEOでのクリック率( CTR )の重要性について説明していきましょう

クリック率と掲載順位の関係

GoogleのMEO( ローカルパック )は、主に関連性、距離、知名度といった要素を組み合わせて最適な検索結果が表示されると公式発表しています。

ただ、MEO( ローカルパック )での検索順位の変更の要因は、公開されていません。

つまり、MEOにおけるクリック率( CTR )と掲載順位の関係は分からないということです。

とはいえ、MEO( ローカルパック )の三枠に入った場合、1位、2位、3位ではクリック率( CTR )が格段に違ってきます。

SEOのクリック率( CTR )で説明しましたように、1位と2位のクリック率( CTR )には相当な差があります。これは、MEO( ローカルパック )においても同様のことが言えます。

MEO対策におけるクリック率の重要性

実は、MEOでのクリック率は必ずしも高ければ良いというわけではありません。

1位として、表示されれば間違いなくユーザーにクリックされる確率は高くなりますが、必ずしもそれが来店に繋がるとは限りません。

例えば、「 新宿 イタリアン 」と検索しているユーザーは、店舗探しをするために検索しているので、必ずしも1位として表示されたお店に行くとは限りません。

ユーザーの検索目的は、自分にとってベストな店舗を探すことです。したがって、色々な店舗の情報を比較して決めたいと思っている人が多いはずです。

急いでいる人は、もしかすると1位の店舗に決定するかもしれませんが、おそらく一般的には、1位の店舗を他店と比較せずにアクセスする人は極めて少ないでしょう。

極論を言えば、MEOでは順位にこだわるよりもマイビジネスに登録している内容の精度を上げて、ユーザーに選んでもらえるようにすることが重要です。

例えば、こまめに情報を更新したり、写真や動画をユーザーの注目を引くようなものにしたりという工夫が大事です。

もちろん、MEO( ローカルパック )の三枠に入れば、ユーザーの注目を集めますが、順位だけにこだわらずに、ユーザーにいかにコンバージョンしてもらえれるかをしっかり考えましょう。

MEO対策での効果の測定

MEO( ローカルパック )でクリック率( CTR )を計測することはできませんが、Google マイビジネスの管理画面の中の「 インサイト 」のデータから、あなたが行っているMEO対策の効果を測定することができます。

さて、Google マイビジネスの「 インサイト 」とは何のことでしょうか。

インサイトとは、あなたのビジネスアカウント情報を見てくれたユーザーの動向を確認することができる機能です。

例えば、「 店舗の表示回数 」や「 写真の閲覧回数 」「 予約や電話などのアクション回数 」などを把握することが可能です。

インサイトで確認できる7つの情報

  1. ユーザーがあなたのビジネス情報を検索した方法
  2. 検索クエリ
  3. ユーザーの行動
  4. ルートリクエスト
  5. 電話
  6. 写真
  7. ビジネスが認知されている要因

参照:google:インサイトについて

インサイトのデータを活用すれば様々な対策を取ることもできます。

例えば、写真の閲覧数が少なければ、もっと魅力的な写真をこまめに掲載したり、電話や予約が多い曜日は、スタッフを増員するなどの対策を取れます。

インサイトから、ユーザーの動向を把握することができるので、様々な数値からMEO対策の効果を測定することができるようになるのです。

まとめ

MEOでは、クリック率( CTR )を確認することはできませんが、Googleマイビジネスのインサイトからユーザーの動向をつかめることで、しっかりMEO対策を行うことができます。

クリック率( CTR )は気になるところですが、しっかりとMEO対策を行うことによって、あなたのビジネスアカウントの表示回数が増加するでしょう。

表示回数が増加することで、あなたの店舗の認知度はアップしますし、認知度に比例して興味を持つ人が増え、集客に繋がります。

できることから少しずつ初めて、万全のMEO対策をしていきましょう。