近年SNSが普及したことにより、SNSマーケティングという言葉が生まれました。
SNSマーケティングとは、SNSを活用し、企業の情報を拡散したり、認知度を向上させることです。
これからの時代は、このSNSマーケティングが一般的になると考えられており、多くの企業が取り入れています。
今回はSNSマーケティングについての基礎知識について解説していきます。ぜひ参考にしていただき、SNSマーケティングを活用してください。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNSを活用し、企業の売上や成長につなげていくことを言います。
SNSを活用することで、顧客であるユーザーと直接やり取りをすることができ、ファンを育成することも可能です。
「 SNSは若者が使うもの 」と思われてきましたが、近年は40代~50代の方でも活用する機会が増え、世代を問わず使われています。
そのためさまざまな層にアピールすることができるSNSマーケティングが、これから有効なビジネスモデルといえるでしょう。
SNSマーケティングのメリット・デメリット
SNSマーケティングのメリットやデメリットは、どういったことがあるのでしょうか。1つずつ解説していきます。
SNSマーケティングのメリット
広告を利用した場合は、広告費が必要なため、経費がかかります。しかしSNS自体は無料で行うことができるため、低コストで運用が可能です。
また顧客となるユーザーと直接やり取りをすることが可能であるため、様々な意見を取り得れやすいこともメリットとなるでしょう。
口コミを直接聞くことができるので、モチベーションの向上にもつながります。
厳しい意見は企業やサービスに反映することができる機会だと考えることで、商品やサービスの向上につながるでしょう。
またSNSの情報を頼りに、購入を決める人が多くいます。そのためSNSで良い口コミを集めることができれば、ユーザーの購買意欲を高めることができると言えます。
そして企業の投稿を見たユーザーが顧客となるなど、集客の手段ともなり、SNSマーケティングを行うことで得られるメリットはたくさんあると考えることができるでしょう。
SNSマーケティングのデメリット
デメリットとして考えられることは、広告の利用の仕方やユーザーへの対応など、細心の注意を払う必要があります。
一方通行な広告配信ばかり行っていると、ユーザーからは嫌煙されてしまいます。またユーザーとのやり取りに配慮などがなければ、炎上にもつながってしまうのです。
炎上してしまうと、マイナスのイメージが拡散されてしまうため、企業やサービスに大きなダメージとなります。SNSとはいえ、画面の向こうにいるのは、顧客となるユーザーです。
そのため広告の利用の仕方やユーザーとのコミュニケーションの取り方などには十分気をつけるようにしましょう。
検索流入との違い
検索流入とは、GoogleやYahoo!を使い、検索結果からホームページなどにアクセスしてもらうことです。
少し前まで情報を得る手段は検索流入が主流となっていましたが、近年はSNSで検索を行い、情報を得る人が増えてきました。
検索流入の場合は、SEO対策やMEO対策を行い、上位表示を行わなければユーザーの目につかないため、検索流入が行えるまでに時間がかかってしまいます。
しかしSNSマーケティングでは、情報公開を行うことやさまざまなキャンペーンを行うことによって、フォロワーを増やすことができ、拡散されやすくなります。
そうすると多くのユーザーの目に留まりやすくなり、SNS検索を行った際も表示されやすくなるのです。
広告流入との違い
広告流入とは、ネット上に広告を出すことによって、顧客となるユーザーを獲得することです。
広告流入は広告費がかかることと、広告を見る人はすでに興味や関心を持っている人であることが多いなどの特徴があります。
SNSは登録を無料で行うことができますし、興味や関心のないユーザーに対してもアピールを行うことができるため、様々な層のファンを増やすことができます。
また一度フォローしてもらうことができれば、何度もアピールすることが可能なため、ファン化しやすい傾向にあると言えるでしょう。
SNSマーケティングの効果
SNSマーケティングを行うことで得られる効果はどういったものがあるでしょうか。次は効果について解説していきます。
認知度向上
SNSを活用することによって、認知度の向上が期待できます。理由として、SNSは拡散機能があることです。
ユーザーが情報をシェアしたり、コメントやいいねをつけることで、他のユーザーに拡散されていきます。
その拡散された情報を目にした他のユーザーが気に入ってくれれば、また拡散されていくという仕組みです。
そのためシェアやいいねなどをしてもらうだけで、認知度が自然と向上していく仕組みになっています。
またSNSを利用して、情報を手に入れようとするユーザーがいます。例えば、InstagramやTwitterなどで検索を行い、その結果を参考にするユーザーが多いということです。
そのためもともと企業やサービスのことを知らなかったユーザーにも、アピールすることができます。
ブランディング
ブランディングとは、ブランドの価値を高めることを言います。SNSを利用することで、認知度を上げるだけではなく、このブランディングの効果を得ることが可能です。
情報を伝えることで、企業のイメージなどを伝えることができ、企業やサービスのブランディングにつながります。
そのためSNSで投稿を行うときは、世界観を統一したり、投稿にブレのないようにするなど、企業のキャラクターを一定に保つことが必要です。
企業やサービスの世界観を伝えることで、ファンが生まれ、興味・関心・購買意欲につながります。
ロイヤリティ向上
ロイヤリティとは、企業やサービスに対して、信頼や愛着を示すことを言います。SNSはユーザーと直接やり取りを行うことができるため、ロイヤリティが向上しやすいといえるのです。
企業が投稿したアカウントにいいねやコメントがつくと、返信することができます。
ここで丁寧なやり取りを心がけるとロイヤリティが向上しやすくなり、ユーザーとの信頼関係を築いていくことが可能です。
また企業からいいねやコメントをもらうと、そのことを投稿してくれるユーザーもいるため、拡散力は高いと考えることができるでしょう。
エンゲージメントの向上
エンゲージメントとは、顧客とユーザーとのつながりを強くすることです。これはSNSを活用することで、向上しやすいと考えられます。
理由としてSNSは顧客であるユーザーと直接関わることができるので、エンゲージメントを向上させやすいと考えるからです。
SNSを活用し、企業やサービスの情報を伝えるだけではエンゲージメントは向上しません。顧客であるユーザーとのつながりを大切にすることで、エンゲージメントは初めて向上します。
そのため投稿などにコメントやいいねがついた場合は、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
SNSの違いを理解しよう
SNSにはさまざまな種類や特徴があります。SNSマーケティングを行ううえで、この特徴の違いを理解することは大切です。
次はSNSの違いについて解説をしていきます。
Instagramは動画や画像を利用し、視覚的なアピールを行うことができます。24時間のみ表示することができるストーリーズ機能が気軽に使われていることも特徴です。
20代~40代の比較的若い世代に使われており、検索機能として活用されやすいSNSです。
多くのユーザーに見られている人気のある投稿は、長時間閲覧されやすい状態になるため、認知度を高めやすくなります。
インフルエンサーと呼ばれる影響力のある人に投稿依頼をすることも可能で、インフルエンサーのフォロワーにアピールすることができます。
Instagramとは反対に、文章をメインにした投稿を行うSNSです。10代~20代を中心に若い世代に人気のSNSで、トレンド情報をいち早く知ることができます。
匿名での利用が可能となるため、利用しやすいと考える人が多いでしょう。
一度投稿した情報は一時的にしかアピールできないのですが、リツイート機能を利用することで、自分のフォロワーにアピールすることができたり、過去の投稿にいいねやリツイートがされた場合は再度ユーザーの目に留まりやすくなります。
フォロー・リツイートキャンペーンを利用し、拡散することが可能で、多くの企業でキャンペーンを行いながらフォロワーを獲得しています。
世界最大のユーザー数を誇るSNSで、実名登録のため炎上しにくく、安心して利用しやすいと考えられています。また実名で登録することで、信頼関係を築きやすいともいえるでしょう。
40代~50代の少し高めの年齢層にも人気で、名刺代わりに利用している人もいます。日本では若者を中心に利用者が減少の傾向にありますが、世界では利用している人が多く、海外へ向けて発信したい企業には大変おすすめのSNSです。
LINE
コミュニケーションツールで電話やメッセージ機能があり、無料で使うことが可能です。スタンプ機能があり、簡単にやり取りを行うことができ、このスタンプ機能を利用して、企業はアピールできます。
幅広い年代に使われており、公式アカウントを運用することで効果を得やすいといえるでしょう。
また公式アカウント以外でもLINEニュースやLINEマンガなど、さまざまなサービスを利用することも可能です。
YouTube
世界でもっとも人気の動画配信サービスで、10代~40代の幅広い世代で利用されています。
ユーチューバーと呼ばれる人気の動画配信者には多くのフォロワーがついているため、拡散力も高いことが特徴です。
また目的に合わせて広告を利用することができたり、Googleの検索に表示することができるところもおすすめのポイントとなるでしょう。
YouTubeにはストック機能がついているため、過去に投稿した動画を溜めておくことができたり、ライブ配信機能もあるため、幅広く活用することが可能で、今後ますます拡大していくことが期待されているSNSです。
TikTok
15秒の短い動画を配信するSNSで、さまざまなBGMをつけたり、動画を編集して楽しむことができます。
スマートフォンの縦型の画面に最適化されており、アプリ起動時に広告を配信することが可能です。またハッシュタグチャレンジと呼ばれる大きな拡散を生み出すことができるものがあります。
他のSNSより利用している人は少ないですが、他のSNSとの連携を簡単に行うことができるため、とても拡散力のあるSNSと考えることができるでしょう。
そのうえ、今はまだ利用している企業が少ないため、アピールを行うチャンスだといえます。
比較的若い世代で利用されているので、10代~20代をターゲットにしたサービスにおすすめのSNSです。
SNSマーケティングの実践方法
では、SNSマーケティングはどのように行えばよいのでしょうか。具体的な方法を紹介していきます。
目的・ターゲットを決める
まずは運用する目的を決めます。商品をアピールしたいのか、企業の認知度を上げたいのか、さまざまな理由があると思います。
そしてその目的を達成するためには、どのようなユーザーをターゲットにするのが良いか決めていきます。
ここがぶれてしまうと、アカウントの発信内容がぶれてしまい、ブランディングなどに影響が出てしまいます。そのため始めにしっかりと目的を決めるようにしましょう。
アカウントの運用
SNSマーケティングを行ううえで基本となるのが、アカウントの運用です。企業やサービスの情報、またはユーザーにとって有益情報を投稿していきます。
そしてそこでユーザーとのコミュニケーションをはかっていきます。
SNSで興味・関心を持ってくれたユーザーに対しては、ホームページなどへ誘導できるようにしておくと集客として活用できます。
広告配信を利用する
SNSには、それぞれの広告配信があり、画像や動画を利用することができるため、ユーザーによりアピールしやすい方法と言えます。
また目的別に広告を配信することが可能なため、必要な人に必要な情報を届けることができるのも特徴です。
キャンペーンを利用する
SNSには独自のキャンペーンがあり、例えばTwitterであれば、「 フォロー・リツイートキャンペーン 」というものがあります。
企業のアカウントをフォローし、リツイートをすることで景品の当選チャンスがあるというような内容のキャンペーンです。
このキャンペーンを活用することで、フォロワーを増やし、リツイートで拡散を行うというシステムです。他にもこのキャンペーンで興味・関心を持ってもらうことができれば、多くの顧客を獲得することができるでしょう。
新規獲得したユーザーだけではなく、既存のユーザーにもアピールすることができるため、多くの効果が見込めます。
インフルエンサーに拡散してもらう
SNSにはインフルエンサーと呼ばれる影響力のある人物がいます。
インフルエンサーには多くのフォロワーがいるため、インフルエンサーに拡散してもらうと多くの拡散が見込めます。
また企業と違い、インフルエンサーはユーザーに近い存在なので、おすすめした商品やサービスを身近に感じられます。
インフルエンサーには日頃からユーザーとの信頼関係があるため、拡散に大きな影響があると考えることもできるのです。
ユーザーの口コミや意見を集める
SNSには多くの口コミや意見が集まっています。使用したユーザーの素直な意見を聞くことができるため、手間をかけることなくユーザーの声を聞くことができます。
良い口コミだけではなく、厳しい意見も集めることができ、さまざまなデータを集めることに有効です。
SNSマーケティングを行う際に意識すべきポイント
SNSマーケティングを行う際に意識したほうが良いことはどういったことがあるのでしょうか。1つずつ解説していきます。
企業やサービスに合わせたSNSを選ぶ
SNSによって世代や特徴が異なります。そのため企業やサービスに合わせてSNSを選ぶようにしましょう。
例えば若い世代にアピールしていきたいのではあればTikTokがおすすめですし、高めの年齢層であればFacebookがおすすめです。
したがってSNSマーケティングを行う際は、しっかりと目的を決め、どの年代にアプローチしていくか、またSNSをどのように活用していきたいか決めておきましょう。
コミュニケーションを大切にする
SNSは顧客であるユーザーと直接やり取りできることが魅力であるとお伝えしましたが、その際コミュニケーションを大切に行わなければ、魅力を発揮することはできません。
画面の向こう側にいる「 1人 」を大事にしていかなければ、ファンになってくれる人はいないでしょう。
1人の人とのコミュニケーションを大切にすることでSNSマーケティングの良さが生まれます。
運営する人を決める
SNSマーケティングは想像以上にやることが多くあります。例えば、アカウントの投稿、調査、返信作業など、さまざまです。
そのため運営する人を決めておくと、作業内容に統一感もでますし、知識も貯まりやすくなります。
また運営する人を決める際は、SNSリテラシーなどをきちんと理解できている人を選ぶようにしましょう。普段からSNSを良く利用する人であれば、運営もしやすくなるのでおすすめです。
炎上したときの対処法を決めておく
SNSを利用していると良く見かける炎上ですが、SNSマーケティングを行っていると思わぬところで炎上する恐れがあります。
もちろん炎上しないような対応を行うことが前提ですが、万が一炎上が起きてしまったときの対処法を決めておくと安心です。
長期で運用する
SNSが多くの世代で利用されているとはいえ、すぐに効果が出るわけではありません。アカウントを運用しながら、さまざまな情報を分析し、修正を行っていくうえで効果が出てきます。
そのため長期の運用を目的とした対策をとるようにしましょう。
SNSマーケティングに必要なツール3選
SNSマーケティングを行う際に、便利なツールがたくさんあります。中でもおすすめのツールを3つ選びました。ぜひ参考にしてみてください。
comnico Marketing Suite
画像出典元:「 comnico Marketing Suite 」公式HP
さまざまな企業での実績があり、作業時間を大幅にカットすることできるツールです。
シンプルで迅速かつ丁寧なサポートがあるため、初心者の方も安心して使用することができるでしょう。
Facebook・Twitter・Instagramの3つのSNSに対応しており、以下の4つの機能が運用をサポートしてくれます。
- 投稿機能
予約設定などを行うことができ、運用作業の効率化を行うことができます。 - 分析機能
アカウントの状況を分析、把握することができます。競合アカウントとの比較を行うことも可能です。 - コメント管理機能
反応の漏れを防いでくれる機能です。特定のアクションをメールで通知することもできます。 - ライブラリ
過去1年間のTwitterトレンドのアーカイブなどを確認することができます。
【 基本料金 】
月5万円 別途初期費用あり
クチコミ@係長
画像出典元:「 BuzzSpreader Powered by クチコミ@係長 」公式HP
導入実績が1000件以上あり、キーワードを入力するだけで口コミの分析を行うことができます。
口コミの推移を確認したり、一緒に使われている言葉を分析したりと、さまざまな情報を得ることが可能です。また可視化されているため、とてもわかりやすいのが特徴です。
サポート体制も整っており、無料トライアルもあるので、気軽に試すことができるでしょう。
【基本料金】
月13万円~ 別途初期費用あり
公式HP:クチコミ@係長
SINIS
画像出典元「 SINIS 」公式HP
Instagramに特化したツールで、フォロワー数の推移や投稿への反応、他のアカウントのデータ取得、情報の分析などを行うことができます。
導入件数が23,000件と、とても多くの実績を持っており、無料で使うプランも用意されているため、Instagramの利用を考えている企業には大変おすすめのツールです。
【 基本料金 】
・LITE 無料
・STARTER 月1万円~
・PROFESSIONAL 月5万円~
公式HP:SINIS
まとめ
SNSマーケティングについて理解は得られたでしょうか。SNSマーケティングを利用することで得られる効果は大きいと考えることができます。
こまめにSNSを更新し、ユーザーとのやり取りを行う必要があるため、労力は必要です。
しかしその分、企業やサービスについて認知度やブランディングを効率よく行うことができるでしょう。
また検索流入がSNSに変わりつつあるため、SNSから企業のホームページへと訪問してくれるユーザーも多いでしょう。そのためにも興味を持ってもらえるような投稿が必要となります。
コロナの影響はまだまだありますが、SNSは影響されることなく、みなさんが活用しています。
集客に困っていたり、情報がなかなか拡散されない企業など、SNSを活用することで大きく変化が出てくるはずです。
企業やサービスの魅力が伝わるような投稿を行い、SNSをうまく活用していきましょう。