自社店舗を運営されている方の多くは、ネット内に店舗情報を公開したり、SNSでサービス内容を告知したりとMEOを意識した集客をしています。
MEOとは( Map Engine Optimization )マップエンジン最適化と訳され、ローカルSEOとも呼ばれています。
つまり店舗情報をGoogleの検索エンジンに上位表示させるための対策を指しており、店舗情報をGoogleのローカル検索に表示させるにはGoogleマイビジネスの登録が必須です。
Googleマイビジネスの登録はしたけれど、なかなか検索順位が上がらずMEO対策に苦戦している方、もしくはネット上の運営を手間に感じている方などに向けたツールサービス、それがMEOツールです。
MEOツールでは競合店の検索順位を好きな時にグラフで比較できたり口コミ数の管理を自動化できたり、データ解析や運営のサポートをしてくれます。
料金形態も無料で使えるサービスから有料サービスまで様々です。
この記事ではMEOツールの主な用途、必要性、メリットをご紹介した後に、無料ツール&有料ツールオススメ11社のサービス内容を徹底比較致します。
MEOツールとは
MEOツールを使用するには「 Googleマイビジネス 」の登録が必要です。
「 Googleマイビジネス 」とは、Google検索やGoogleマップに自分の店舗や業種情報を表示できるサービスで、店舗情報を最新に保っているとネットからの認知度が高まり集客につながります。
Googleマイビジネスには、インサイトという機能があり、検索された回数やサイトを訪問された回数など店舗の認知度が数値化されています。
Googleマイビジネスの運営を怠ると、ネット内の認知度が低下して競合店に検索順位を抜かされてしまうので、写真を投稿したり口コミに返信したり手間のかかる更新作業が必要です。
そこでMEOツールを使用すれば、Googleマイビジネスの運営をより最適化してくれます。
具体的な機能は大きく分けて4つです。
キーワード別のアクセス数を解析
基本的にMEO対策で考えられるキーワードは「 地域名+業種名 」ですが、「 原宿 カフェ 」と「 原宿駅 カフェ 」では検索順位が変わることがあります。
同じ地域内であってもキーワードの違いによる検索順位を視野に入れて、対策を考えなければいけません。
しかし、店舗の検索順位を様々なキーワードから調査するのは大変な作業です。
MEOツールを使えばキーワードを入力するだけで店舗の順位を自動解析してくれます。
どんなキーワードで検索されているかを把握することで、ニーズを明確にし、サービスの改善やキャンペーンのターゲットを絞ることもできます。
検索地域や検索時間を解析
検索順位は、時間帯や地域によっても変動します。
時間帯による検索順位の変動をチェックすることは、デバイスを定期的に確認するなど時間も労力もかかります。地域別のアクセス調査に関してはMEOツールを導入しなければ困難です。
ほとんどのMEOツールでは検索時間を自動検出でき、なお且つ検索地域に絞ったインサイトを出せるので、いつどんなキーワードで店舗情報に行き着いたのか必要な情報を的確に取得できます。
そして地域や時間帯での上位表示をデータ化できれば、ニーズがより詳細になりサービスの改善ができます。
全コンテンツの検索順位や口コミ数を一括解析
自社の公式HP以外にも店舗紹介サイトに登録していたり、SNSの投稿など複数のコンテンツを運営している場合、コンテンツごとの順位を確認するのに手間を感じる人は多いでしょう。
多くのMEOツールでは、様々なコンテンツに精通したインサイトデータを一画面で確認できるサービスもあり、データ解析時の見落としを防げて、社内での共有時に正確性が増します。
そしてポータルサイトやSNS、Googleマイビジネスなど口コミ機能があるコンテンツも多くあり、口コミの返信をする度に複数のサイトを訪れなくてはいけません。
MEOツールはインサイトデータ同様に口コミも一画面で管理できるようにシステム化してくれます。
20社以上のコンテンツに互換性があるツールも出ており、多くのコンテンツ運営をする際、顧客管理の効率化に有効です。
検索の流入経路やアクションを解析
MEOツールでは、ユーザーがどうやって店舗の情報に行き着いたのか検索の流入経路を調べることができます。
検索元が明らかになれば、自社のサービスや商品に興味を持った意図を知ることができたり、新規顧客に向けた対策の資料にもなります。
流入経路以外にも使用しているデバイスの種類まで確認が取れる機能もあるので、自社サイトに行き着いたユーザー像をより明確化しやすくなるでしょう。
流入経路やデバイスの種類を知ることで、ターゲットとして着目していなかった客層に需要があるといった発見も期待できます。
MEOツールの必要性
MEOツールが必要とされる理由は主に「 より詳細なデータの取得 」と「 コンテンツのデータ管理に関する利便性 」があげられます。
様々なMEO対策において、ツールがなければできない3つの例をまとめました。
競合店や他店舗の順位も把握したい時
自社店舗の検索順位も把握するのが大変なのに、他店の検索状況の把握までは手が回りません。
MEOツールには日時別、キーワード別に他店の検索順位を一覧表示できる機能があります。
日時やキーワードによって変動する競合店の検索順位をデータ化することで、自社店舗とのニーズの違いであったりターゲットを意識したメニューの開発などに生かすことができます。
地域別に認知度を知りたい時
Googleの検索順位は、どこで検索したのか地域によって結果が変わってきます。
例えば、東京にいる人と愛知にいる人が同キーワードで「 パンケーキ 」と検索したとしても、検索順位は全く違うものになるでしょう。
しかし、東京の人があえて愛知にあるパンケーキ屋さんをネットで検索したとしても、Googleマイビジネスではどこの地域から検索されたのかまでは調べられません。
MEOツールは地域別に検索順位を調べることができるので、店舗を増やす際地域選びの参考にしてみたり、他県からの人気が高ければ商品のギフト化を検討するなど、営業範囲の拡大に必要なデータにもなります。
社内で共有するレポート業務を効率化したい時
チェーン店など複数の店舗がある場合、店舗情報を共有するため本部にレポートを提出するなど雑務に追われている方は多いのではないでしょうか。
MEOツールを導入すれば、全店舗の検索順位をクラウド上に自動共有してくれます。
ツールによっては、地域別やキーワード別に検索順位を記録してくれるので、数値化されたグラフなど詳細なデータをいつでも確認できます。
一画面で検索順位を管理できるなどデザイン性にこだわったツールもあるので、ツール会社を選ぶ際はインサイト画面の見やすさや利便性を基準にしてもいいかもしれません。
MEOツールのメリット
MEOツールは、主にインサイトデータの記録や口コミ数の把握など雑務を自動化できることにメリットがあると言えます。
様々な雑務を自動化できれば、データの分析や他の業務に時間をかけられるのではないでしょうか。
具体的にMEOツールを店舗に導入することで得られるメリットをまとめました。
キーワード自動順位取得ができる
上記でも書きましたが、検索キーワードを自分で調査するのは時間も労力もかかり、何より変動の激しい検索上位の中で正確性のあるデータを記録するのは困難です。
MEOツールでは、キーワードの検索結果を時間別や地域別に自動取得しているので、常に正確なデータが一目でわかります。
例えば飲食店のピーク時に上位表示されていることを確認できたり、営業時間外はどのような検索順位なのかなど、知りたい情報を好きなタイミングで確認できます。
営業時間に合わせた順位取得時間の設定ができる
検索順位は時間帯によっても変動するため、店舗の営業に合わせて検索順位を把握する必要があります。
MEOツールは自動的に検索順位を記録し続けているので、順位を確認したい時間帯を任意で設定することができます。
サービスの改善や営業時間の変更を検討するための資料作りなどに有効であったり、時間帯によって集客数の見込みをデータ化できれば在庫管理や人員の調整にも役立ちます。
全店舗の順位計測ができる
「 MEOツールの重要性 」で競合の順位計測ができると書きましたが、有料のMEOツールではキーワード別に全店舗の情報がチャート形式で確認できるツールも存在します。
キーワード別にチャート化された検索順位を見ることで、難易度の低いキーワードを発見できたり、他店がどのようなMEO対策をしているのかも調査できます。
チャート上位の店舗を検索してサイトを訪れることで、商品写真のクオリティや店舗情報の充実度などGoogleマイビジネス運営に関する参考情報が見つかるかもしれません。
インサイトデータを最大2年間分までアーカイブができる
Googleマイビジネスのインサイトは最大で3ヶ月分までしかアーカイブできず、自分で記録を残していかなければ、有益なデータにはなりません。
MEOツールを使用すれば、業者にもよりますがインサイトデータを最大2年分までアーカイブしてくれるので、過去を遡って改善策を考えられます。
例えば、去年まで上位検索されていなかった店舗が今年になって上位3位内に入ったというデータをサンプリングできれば、成長の要因を探って自社に活かせます。
口コミ自動管理などweb上での運用効率化ができる
Googleマイビジネス以外にも、ポータルサイトなど複数のコンテンツを管理している場合、口コミの管理が複雑になり返信を忘れてしまったなんて人は多いのではないでしょうか。
最悪の場合、信頼性を低下させる原因になってしまうかもしれません。
口コミの更新頻度はMEO対策に有効なので、検索上位を狙うのであれば口コミ返信は重要なポイントです。
MEOツールを使用することで口コミを一元管理できたり、返信していない口コミが一目わかるような工夫がなされています。
多くのコンテンツ運用は、管理が複雑になるのでMEOツールを導入し、自動管理してみてはいかがでしょう。
無料MEOツール3選
無料MEOツールの機能性は、大丈夫なのかと心配になる方もいるかもしれませんが、使い方や使う目的を明確にしていれば有益なデータを手に入れることはできます。
無料で使えるMEOツール3社の特徴をまとめました。
I search from
画像引用元:「 i search from 」公式HP
I search fromの一番の特徴は、外国からの検索もシュミレートできるとこです。
外国人が観光地などを調べる際、どういったキーワードで検索されているのかなどを想定できます。
国、言語、デバイスを細かく選択して、MEO順位を的確に確認することも可能です。
SEOのツールとしても人気があり世界中のネットユーザーに使用されています。
Google Adwords
画像引用元:「 Google Adwords 」公式HP
Google Adwordsは広告作成ツールですが、有料広告を作らなくても登録するだけでキーワードプランナーというサービスが使えます。
自社サービスや商品に関連する語句を入力すると、キーワードプランナーが関連性の高いキーワードを提案してくれます。
キーワード調査も充実しており、特定のキーワードの検索頻度や推移情報を確認できるのでオススメです。
広告を作りたい場合でもキーワードごとに入札額を検索できるので、わかりやすく必要に応じた広告を出すことができます。
広告を出すことで露出度が上がりMEO対策にもつながります。
参照/https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/
promost
画像引用元:「 promost 」公式HP
promostはGoogle社のローカル検索に標準対応しており、特許の取得も完了しています。
Googleマイビジネスのインサイトサービスに連携してデータを取得し、チャート化をしているので毎日信憑性の高いデータを確認できます。
地域別ローカル検索のチャートも確認できるので、特定地域でのシミュレーションが可能です。
有料MEOツール8選
有料のMEOツールでは、サポート体制や料金の支払い方法が大幅に変わってきます。
500円ほどの値段から10000円を超える価格まで様々ですが、まずは値段より自分に必要な機能があるか、もしくはいらない機能はないかツールそれぞれの特徴を把握してみましょう。
MEOチェキ
画像引用元:「 MEO チェキ 」公式HP
MEOチェキはGoogleマイビジネスとの連携に優れており最大で過去2年分のインサイトデータを確認できるところが特徴です。
日次ごとの順位記録を最大で20位までチャート化してくれるので、ニーズや認知度の把握にも役立ちます。
検索順位チャートカレンダーも付いており、MEOの成果記録を自動化できます。
価格は2キーワード月額500円〜です。
参照/https://meo.tryhatch.co.jp/meocheki/
Gyro-n MEO
画像引用元:「 gyro-n 」公式HP
Gyro-nは2015年に開始された「 Gyro-n SEO 」というサービスにローカル検索機能を搭載したMEOツールです。
SEOのノウハウと技術を生かして順位計測はもちろん、Googleマイビジネスからwebサイトなど様々なコンテンツを管理してくれます。
幅広いサポートを1店舗月額1500円〜受けられ最低契約期間もないので安心です。
参照/https://www.gyro-n.com/meo/
ローカルミエルカ
画像引用元:「 ローカルミエルカ 」公式HP
「 海外SEO情報ブログ 」というSEOの最先端情報コンテンツを運営している鈴木謙一氏が取締役を務めており、いち早く最新のローカルSEO情報を提供してくれます。
日本生まれのMEOツールであるため完全日本語対応もオススメのポイントです。
月額0円から「 SEO順位モニタリングツール 」や「 レビュー獲得ツール 」など最低限の機能が試せるので、使いやすさやサポート環境を実感した後から本格的な導入も検討できます。
費用は12ヶ月契約の月額3900円〜です。
MEO tracker
画像引用元:「 meo tracker 」公式HP
順位計測をしたい地域をGoogleマップからピンポイントで指定できるので正確性に優れたターゲティングを実現できます。
順位取得の時間帯指定もできるので、営業時間の改善なども測れます。
地図表示が安定しないキーワードは、再計測するなど徹底した正確性も特徴です。
2週間の無料体験も実施しており、費用は契約期間1ヶ月の月額20000円〜です。
coco
画像引用元:「 coco 」公式HP
店舗のお客様の名前、電話番号があれば、cocoがお客様に口コミ依頼をしてくれます。
Googleマイビジネスの口コミ以外にも、ポータルサイトなどに掲載されている口コミを一括管理しているので、店舗ホームページにレビュー掲載する際もシンプルな作業で済みます。
Googleマイビジネスのデータ分析にも力を入れており、自動分析した改善点を視覚的に提示するなどわかりやすく伝えてくれます。
cocoも無料から始められるプランがあり、口コミ依頼機能やGoogleマイビジネスの自動データ分析機能などのサービスが受けられます。
有料契約の場合、費用は1ライセンス月額5000円〜です。
参照/https://lp.cocoreview.com/howto/1
on map eye
画像引用元:「 on map eyes 」公式HP
on map eyeはレビューのコンサルティングに力を入れており、ネガティブレビューに対するフォロー体制も整っています。
写真投稿や文章投稿など発信することもサポートしているので、店舗の露出度や信頼性の向上が見込めます。
金融業、サービス業、医療業など幅広く実績を残してきたノウハウも強みです。
料金はお問い合わせのみの対応で、非公開となっています
参照/https://location-connect.com/service/onmapeye/
MEOマスター
画像引用元:「 MEOマスター 」公式HP
直近7日間の全店舗キーワード順位を把握でき、リアルタイムでの順位チェックも可能です。
大手チェーンなどグループでの一括管理もできるので、店舗ごとのログインが不要になりツール上でスムーズな操作が行えます。
投稿予約機能が搭載されており、1週間分の記事をまとめて投稿したい方は、いつでも投稿が可能です。
口コミの管理や投稿率のUPにもサポート体制が充実しており、口コミの返信忘れを防ぐため管理画面で色分けされていたり、口コミ投稿画面にリンクされたQRコードを表示される事ができます。
費用は月額500円〜のプランと月額永久無料プラン初期費用10000円〜があり、月額永久無料は月額プランの20ヶ月分を一括で支払えば、一切料金が発生しません。
参照/http://www.rvl-kobe.net/index.php/meomaster/
BIGLOBE biz
画像引用元:「 BIGLOBE biz 」公式HP
BIGLOBE bizの強みは、20種類以上の地図アプリやSNSに精通した一元管理システムです。
複数店舗があっても少人数で管理できるので、口コミの返信などに時間を活用できます。
BIGLOBEでは集客アップ対策セミナーを頻繁に開催しており、ツール以外でのサポートも充実しています。
費用は1店舗毎に月額5200円〜初月無料です。
参照/https://biz.biglobe.ne.jp/index.html
まとめ
MEOツールは2つの要素にまとめると、「 インサイトデータの解析とアーカイブ 」「 様々なコンテンツや口コミの一括管理 」です。
インサイトデータのアーカイブや他店のインサイトデータ、時間別や地域別の検索順位など、MEOツールで得た情報は集客につながる重要なデータです。
上位を目指す以外にもGoogleマイビジネス運営やその他コンテンツ運営、口コミなどに関する管理システムの自動化ができることもメリットと言えます。
MEOツールはサービス内容や店舗形態によって用途が変わるので、まずは無料のMEOツールを試しながら、自社店舗に必要なシステムとは何か検討してみてはいかがでしょうか。